フランスのNicolas Hulot 新エコロジー相は7月10日、仏メディアの取材に「2025年までに原発 約17基を閉鎖するつもりだ」と発言した。仏国内にある原子炉58基の約3割に当たる。
フランスの議会は2015年にオランド前政権の下、2025年までに全発電量のうち原発が占める割合を約75%から50%まで削減することを政府に義務付ける法案を可決した。
フランスには現在、58基の原発(合計63,130MWe)があり、1基(1,630MWe)が建設中。
2015年に原発の全発電量に占める割合は 76.3 % であった。オランド氏は2012年の大統領選で原発を段階的に閉鎖する「縮原発」政策を打ち出し、原子力割合を75%から2025年に50%まで引き下げ、再生可能エネルギーを増やす公約を掲げて勝利した。
同政権は、2012年11月~2013年7月まで「全国討論会」を開催し、同7月には同討論会の結果を総括した報告書を発表した。
内容は、1)総発電電力量に占める原子力発電比率を現在の75%から2025年には50%に低減する、
2)省エネルギーでは2050年に2012年比で最終エネルギー消費量を50%削減すること、
3)温室効果ガス排出量を2030年に1990年比で40%削減し、2050年には75%削減すること等々である。2015年7月22日に「エネルギー転換法(Energy Transition for Green Growth Act)」が成立した。
オランド前政権はドイツ国境沿いにある仏最古のFessenheim 原発を2018年に閉鎖することを決めている。
エコロジー相は7月6日の記者会見で依存度を5割まで下げるというオランド前政権が掲げた目標を維持すると表明しており、今回は詳細に踏み込んだ。
エコロジー相は、「計画を練る必要があるが、おそらく閉鎖は17基程度だ。よく調べてみないといけない」と述べた。電力消費量を減らすことや、太陽光や風力などの再生可能エネルギーの生産量を高めることで実現するという。どの原発を閉鎖するかは示さなかった。
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欧州の2016年11月時点での稼働原発は合計186基。
うち、フランスが最多の58基である。
Country
in operation under construction numbernet capacity MWe
numbernet capacity MWe
Belarus -
-
2
2,218
Belgium 7
5,913
- -Bulgaria 2
1,926
-
-Czech Repuplic 6
3,930
- -Finland 4
2,752
1 1,600France 58
63,130
11,630
Germany 8
10,799
- -Hungary 4
1,889
- -Netherlands 1
482
- -Romania 2
1,300
-
-
Russia 36
26,557
7
5,468
Slovakia 4
1,814
2
880
Slovenia 1
688
- -Spain 7
7,121
- -Sweden 10
9,651
- -Switzerland 5
3,333
- -Ukraine 15
13,107
2
1,900
United Kingdom 15
8,918
- -total 186
163,685
15
13,696
http://www.euronuclear.org/info/encyclopedia/n/nuclear-power-plant-europe.htm
フランスの原発は下記の通り。
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