化学メーカーの3月期決算

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2018年3月期決算がほぼまとまった。

各社の決算状況は http://www.knak.jp/kessan/ 

決算でIFRS方式を採用する企業が増えている。

下のグラフでは、斜線で示した、三菱ケミカル、日立化成、住友化学(2017/3~)、JSR(2017/3~)、住友ベークライト(2017/3~)で、これらについては、営業損益はコア営業損益、経常損益は税引前損益を表示している。当期損益は他社と同じ株主帰属損益を表示しているが、損益概念に相違点がある。

なお、上記のうち、JSRはコア損益を表示していない。(「その他の営業収益・費用」は少なく、非経常的な損益がないためと思われる)

営業損益には、下記の通り、従来の営業外損益(金融費用・損益を除く)や特別損益を含むため、それ以前との対比はできない。

このため各社が独自の判断で、新しい営業損益から非経常的な損益を除外したものをコア営業損益として発表している。

コア営業損益は従来の営業損益に近いが、持分法損益やその他の営業外損益等を含んでいる。

経理処理も、ノレンの償却がなくなるなど、一部変更されている。

主な各社について、順次掲載する。(信越化学については掲載済み 2018/5/1 要企業の2018年3月決算 ー 信越化学

全般的に好調だが、特定の業種が全体としてよいというのではなく、一部の会社の利益が大きく伸びている。
(石油化学製品については、前年度に交易条件の改善で各社とも営業利益が増えており、更なる増益は難しい。なお今後は、米国のシェールガス原料の大規模エチレン設備が相次いで完成するため、値下がりが予想され、採算は悪化すると思われる。)

信越化学は塩ビと半導体の増益が大きい。三菱ケミカルはMMAの増益分が全社の増益額とほぼ同じである。住友化学はMMAに加え、海外の石化事業が増益となっている。
東ソーはクロルアルカリの増益分が全社の増益額とほぼ同じ。旭化成はアクリロニトリルの交易条件差の貢献が大きいとみられる。
そのなかで三菱ガス化学が、一時は会社を支えた海外メタノール事業の損益が停滞しているなか、芳香族や機能化学品で増益となっているのが目立つ。

IFRS方式に切り替えた企業(住友化学など)の営業損益については、切り替え以前の年度と比較し、持分法損益が含まれた影響が大きい。

三菱ケミカルと信越化学で、経常損益(or 税引前損益)ではほぼ同じだが、当期損益で差がついているのは、連結対象子会社の少数株主帰属損益の多少による。

売上高

営業損益 ーーー IFRS採用企業(斜線)はコア営業利益

経常損益ーーー IFRS採用企業(斜線)は税引前損益

当期損益

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