原子力規制委員会、大山噴火の原発への影響を再評価 

| コメント(0)

原子力規制委員会は11月21日、関西電力美浜、大飯、高浜の3原発 について、大山の火山噴火による降灰量が想定より多かった可能性があるとして、3原発への影響を再評価することを決めた。運転中の4基の停止までは求めない見通し 。

事故時などに使う非常用ディーゼル発電機が目詰まりなどを起こし、正常に動かなくなる恐れが考えられるという。

規制委が新規制基準に適合すると認めた原発で、自然災害の影響評価のやり直しは異例。


関西電力は美浜、大飯、高浜の3原発について、原発から約200キロ離れた大山(鳥取県)が噴火した場合の降灰の厚さを、地質調査やシミュレーションなどをもとに、最大10センチ程度と想定した。

規制委は、噴火でも原発の安全機能は損なわれないとする関電の主張を妥当と判断し、これまでに大飯3、4号機と高浜3、4号機が再稼働した。美浜3号と高浜1、2号は20年延長が認められ、工事中。

発電所名
運転開始 型式 40年

能力
(万KW)

再稼働 再稼働 廃炉
申請 合格
申請 20年
延長
原電
敦賀 ① 1970/3/14 BWR 35.7 2015/3/17決定
② 1987/7/25 PWR 116.0 活断層認定
③ 計画中 APWR 153.8
④ 計画中 APWR 153.8
関電
 

美浜 ① 1970/11/28 PWR 34.0 2015/3/17決定
② 1972/7/25 PWR 50.0
③ 1976/3/15 PWR 82.6 2015/11/26 2016/11/16 要工事
大飯 ① 1979/3/27 PWR 117.5
② 1979/12/5 PWR 117.5
③ 1991/12/18 PWR 118.0 2017/5/24 2018/3/14
④ 1993/2/2 PWR 118.0 2018/5/9
高浜 ① 1974/11/14 PWR 82.6 2015/4/30 2016/6/20 要工事
② 1975/11/14 PWR 82.6
③ 1985/1/17 PWR 87.0 2015/2/12 2016/1/29
2017/6/6
④ 1985/6/5 PWR 87.0 2016/2/26
2017/5/17


しかし2017年に、大山からの距離がこれらの原発とほぼ同じ京都市の
越畑盆地で、約8万年前に大山が噴火したときの火山灰(DNP、大山生竹火山灰)の厚さが30センチあったとの研究論文が発表された。

約6万年前には、DNP噴火の5倍以上のマグマを噴出した大噴火を起こし、この噴火で噴き上げられた火山灰(DKP、大山倉吉火山灰)は若狭湾周辺では20センチ程度の厚さがあり、さらに風向きによっては50センチを超えた可能性が高い。

巽好幸・神戸大教授

このため、原子力規制庁は関西電力に対して大山生竹テフラ(DNP)の降灰分布についての情報収集を行うことを求めた。


関西電力は、この火山灰層について、他の場所から流れてきた灰が混ざっていることなどを理由に挙げて、「厚さは評価できない」と主張したが、規制委員会は現地調査をもとに火山灰層が25センチあると判断し、3原発の想定より厚く積もる可能性があるとみて、再評価を求めることにした。

規制委員会資料:http://www.nsr.go.jp/data/000253608.pdf

コメントする

月別 アーカイブ