トランプ大統領の英国訪問

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メイ首相は5月24日、6月7日に辞任すると表明した。

直ぐに辞任しなかった理由は、トランプ米大統領の訪英(6月3~5日)と下院補欠選挙(6月6日)があるためである。

これを終え、6月7日に保守党党首を辞任する。保守党はこの後、新党首を選び、新党首が首相となる。

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トランプ大統領は6月3日から5日まで、国賓として英国を訪問した。訪英前に英国では日本での歓迎の模様が詳しく報じられた。

到着前から、いろいろ物議を醸した。

ロンドンのSadiq Khan市長がトランプ大統領について「丁重に迎えるべきではない」と述べたのに対し、「完全な負け犬」とツイートした。

Sadiq Khan, who by all accounts has done a terrible job as Mayor of London, has been foolishly "nasty" to the visiting President of the United States, by far the most important ally of the United Kingdom.
He is a stone cold loser who should focus on crime in London, not me.
Kahn reminds me very much of our very dumb and incompetent Mayor of NYC, de Blasio, who has also done a terrible job - only half his height.
In any event, I look forward to being a great friend to the United Kingdom, and am looking very much forward to my visit. Landing now!

訪英を前に、英国のBrexit 党首のNigel Farage氏と、離脱強硬派で保守党党首選に立候補するBoris Johnson前外相を「友人」と呼び、両氏を大いに尊敬していると述べた。

記者団とのやり取りのなかで、訪英中に二人に会うのかと聞かれ、「多分ね。二人は友人だ。いい奴だ。面白い奴だ」と述べた。
欧州議会選でのBrexit党の勝利に触れ、「Nigel の大勝利だ。ゼロだったのが32%も取った。よくやった」と付け加えた。
Johnsonについては、「友人だ。しかし 党首選での応援はしない。私のすることではない。しかし尊敬しているよ」とした。

元女優で米国出身のメーガン妃は、ヘンリー王子と婚約する以前の2016年の米大統領選では民主党のヒラリー・クリントン候補を支持し、トランプ大統領について「女性差別主義者」などと語 り、もしトランプが大統領になれば、カナダに移住すると述べた。
トランプ大統領は英サン紙のインタビューでメーガン妃について「嫌な人だ("nasty")」とコメントした。

記事が掲載された翌日には「嫌な人だとは言ったことはない。フェイクニュース・メディアによるでっち上げだ」などと自らの発言を否定したが、サン紙はインタビューの録音データを公開してトランプ大統領のうそが暴かれた。

5月に第1子アーチーを出産したメーガン妃は「産休のため」として晩さん会には出席しなかった。

6月3日にバッキンガム宮殿で女王と会見し、同日夜、バッキンガム宮殿での晩さん会に出席した。

王室の歓迎に感謝のツイッター、Brexit後の米英FTAに期待を示した。

Could not have been treated more warmly in the United Kingdom by the Royal Family or the people.
Our relationship has never been better, and I see a very big Trade Deal down the road.
"This trip has been an incredible success for the President." (Laura Ingrahamの発言を引用)

6月4日にメイ首相との首脳会談を行った。

トランプ米大統領はBrexit後の英国に「とてつもない」貿易協定を提供すると約束した。

英国の国民皆医療保険制度の「国民保健サービス(NHS)も含めて「あらゆることが交渉の対象になる」と述べたが、会見後のインタビューで大統領はNHSについては取り消した。「誰かに質問されて、あらゆることが交渉の対象だと答えた。その通りなので。けれどもNHSは貿易の一部だとは思わない。それは貿易じゃない」と述べた。

会談後の記者会見での発言内容:

  • Brexit交渉を現段階まで進めたメイ首相は「とても良くやった」し、「たぶん彼女の方が僕より交渉はうまい」
  • Brexitは「実現するし、たぶん実現すべきだ」。なぜならイギリスは「偉大な、偉大な国で、自分たちならではのアイデンティティーを求めているので」
  • Brexit後に米英が締結をめざすFTAについて、「途方もない可能性がある。(両国の貿易が)今の2~3倍になる可能性がある」
  • 米英両国は、「イランが決して核兵器を開発せず、テロ活動の支援と関与を確実にやめるよう」強い意志で関わっていく。
  • 米英は中国の通信機器大手 Huaweiへの姿勢で食い違っているが、両政府間の情報共有手段を保全するため合意に到達するだろう。
  • 保守党党首選については、ボリス・ジョンソン前外相は「よくやるだろう」し、ジェレミー・ハント外相も同様だが、自分はマイケル・ゴーヴ環境相のことは「知らない」。

労働党のコービン党首から会談の申し出があったが、断ったことを明らかにし、「僕は物事を実現する人は好きで尊敬するが、それと同じくらい、批判ばかりする人は本当に嫌いだ」と述べた。

一方、滞在先のアメリカ大使公邸で、ブレグジット党のナイジェル・ファラージ党首と会談した。以前から交流があり、訪英直前に「ファラージ氏をBrexit交渉の席に着かせるべきだ」と発言している。


トランプ米大統領に対し、市民らが大規模な抗議デモを行った。ロンドンでは4日も雨の中、数千人が参加した。

大統領はツイッターで歓迎の群衆だとしている。

I kept hearing that there would be "massive" rallies against me in the UK, but it was quite the opposite.
The big crowds, which the Corrupt Media hates to show, were those that gathered in support of the USA and me. They were big & enthusiastic as opposed to the organized flops!

最終日の6月5日は南部ポーツマスでノルマンディー上陸作戦の75周年記念式典(D-Day 75)に参加 した。エリザベス女王や各国首脳(ドイツのメルケル首相を含む)が出席した。

ツイッター:

As we approach the 75th Anniversary of D-Day, we proudly commemorate those heroic and honorable patriots who gave their all for the cause of freedom during some of history's darkest hours. #DDay75



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