Biogenとエーザイ、一旦治験中止したアルツハイマー薬の承認申請へ

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Biogen
エーザイは10月22日、早期アルツハイマー病患者を対象に臨床試験を実施した抗アミロイドβ(Aβ)抗体アデュカヌマブ(aducanumab:BIIB037)についてBiogenが米国食品医薬品局(FDA)との協議に基づいて、新薬承認をめざすことを発表した。

両社は2019年3月21日、aducanumab(BIIB037)の有効性、安全性を評価する臨床第III相国際共同試験(ENGAGE試験、EMERGE試験)を中止することを決定したと発表した。
本試験において主要評価項目が達成される可能性が低いと判断されたことに基づくものであり、安全性に関する問題によるものではない。

しかし、結果を再分析したところ、高用量を投与した一部の患者に効果が確認できた。重篤な副作用も認められなかった。

臨床第III相試験であるEMERGE試験は 、アデュカヌマブの高用量投与群がプラセボ群と比較して、統計学的に有意な臨床症状の悪化抑制を示し、主要評価項目を達成した 。

もう一つの臨床第III相試験であるENGAGE試験は、アデュカヌマブの高用量投与を受けた被験者の サブグループにおいてEMERGE験を支持する結果であったと考えている。

アデュカヌマブを投与された被験者では記憶、見当識、言語などの認知機能において顕著なベネフィットが見られた。 また、金銭管理、事(掃除、買い物、洗濯など)や単独での 外出などの日常生活動作において もベネフィットが見られた。

アデュカヌマブが承認された場合、早期アルツハイマー病の臨床症状悪化を抑制する初の治療剤となるとともに、アミロイドベータ(Aβ)の除去が臨床上のベネフィットをもたらすことを実証する世界初の薬剤となる。

これを受けて米食品医薬品局(FDA)と相談し、承認申請の手続きを進める方針を固めた。2020年の早い段階で新薬承認申請を予定している。
欧州や日本など他の地域でも承認申請を予定している。

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エーザイとBiogen は2017年10月23日、臨床第III相試験進行中のaducanumabを含むアルツハイマー病治療剤の開発・販売に向けた提携契約を拡大すると発表した。

両社はアルツハイマー関連で下記の製品を開発しており、エーザイが以前から販売しているアリセプトを除き、開発で提携している。

今回の提携契約拡大で、エーザイは、Biogenの抗アミロイドβ(Aβ)抗体BIIB037=aducanumab に対する共同開発・共同販促オプション権を行使した。

エーザイ アリセプト 〈既存製品〉
(donepezil)
エーザイの杉本八郎博士らが開発
 
アルツハイマーでは、神経伝達物質のアセチルコリンが脳内で減少している。

アセチルコリンを分解するアセチルコリンエステラーゼの作用を阻害することで、アセチルコリンの濃度を高める。

新規ヒト化モノクローナル抗体
「BAN2401」
2007/12 スウェーデンのBioArctic Neuroscience ABから全世界の研究・開発、製造、販売の独占ライセンスを受ける。 アルツハイマー病の原因と考えられるベータ・アミロイド成分を除去
βサイト切断酵素(BACE)阻害剤elenbecestat「E2609」

 x試験中止(下記)
 
エーザイが創製

 

βアミロイドの脳内の沈着はアルツハイマー型認知症の病因の一つ
アミロイド前駆体タンパク質のβサイト切断酵素であるBACEを阻害することでβアミロイドの総量を低下させる。
Biogen 抗アミロイドβ(Aβ)抗体  
aducanumab
(BIIB037)
 
→ 今回申請へ
Neurimmune社より共同開発およびライセンス契約締結のもとに導入 アミロイド斑(プラーク)は、アミロイドβ蛋白が蓄積したもので、アルツハイマー病患者の脳にみられる。

aducanumab 投与でアミロイドプラークのレベルを下げる

2017/10/27 エーザイとバイオジェン、アルツハイマー治療剤での提携契約を拡大 

Biogenとエーザイは2019年3月21日、aducanumab(BIIB037)の有効性、安全性を評価する臨床第III相国際共同試験(ENGAGE試験、EMERGE試験)を中止することを決定したと発表した。本試験において主要評価項目が達成される可能性が低いと判断されたことに基づくものであり、安全性に関する問題によるものではない。

今回、これについて承認を目指す。

エーザイとBiogen は2019年9月13日、経口βサイト切断酵素(BACE)阻害剤elenbecestat「E2609」 について、早期アルツハイマー病(AD)を対象とした臨床第Ⅲ相試験(MISSION AD1、AD2)の中止を決定したと発表した。独立安全性データモニタリング委員会(DSMB)により行われた安全性レビューにおいて、本試験を継続しても最終的にベネフィットがリスクを上回ることはないとの判断から試験の中止が勧告されたことに基づく。

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