米トランプ政権 「パリ協定」離脱を正式通告

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ポンペオ米国務長官は11月4日、地球温暖化防止のための国際枠組み「パリ協定」から離脱するための手続きを開始したと発表した。国連に対し、離脱すると正式に通告した。
パリ協定が「米国の労働者や企業、納税者に不公正な重荷」を負わせるものだと批判。「米国は経済成長を遂げながら、あらゆる種類の(ガス)排出を削減してきた」と環境問題への取り組みを強調した。

国連の報道官も同日、米国からグテレス事務総長宛てに正式に離脱を通告する書簡が届いたことを明らかにした。

米国に対してはこれまで国連や欧州などがパリ協定に戻るよう働きかけていたが、離脱手続きの正式開始を受け、国際社会の反発を呼びそうだ。

Trump 大統領は2017年3月28日、Obama 前政権の地球温暖化対策を全面的に見直す大統領令に署名した。「私の政権は石炭との戦争を終わらせる」と述べ、温暖化関連の規制を180日以内に見直すよう指示した。

大統領当選前の2016年10月に、大統領に選ばれた場合の就任前の公約 "Donald Trump's Contract With The American Voter" を発表した。

北米自由貿易協定(NAFTA) の再交渉又は撤退の意思を発表、TPPからの撤退を宣言、中国を為替操作国に指定などに加え、環境問題で以下を挙げている。

シェール、原油、天然ガス、クリーンな石炭など50兆ドルものエネルギーの開発への制限を取り除く。
Obama-Clinton が停めた Keystone Pipelineなどのエネルギー関係のインフラ計画を進める。
国連の気候変動計画への数十億ドルの支払を取り止め、その資金を米国の水と環境のインフラの補強に使用する。

2016/11/11 トランプの公約 

大統領は2017年6月1日、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」から米国が離脱すると正式表明した。パリ協定が「米国にとって不利益になっている」と語り、米経済の重荷になっていることを離脱の理由に挙げた。加えて「(米国にとって)公平な条約が必要」と述べ、新たな環境対策の合意に向け交渉を始める意向も明らかにした。

先進国が総額103億ドルを資金支援する国連「緑の気候基金」(Green Climate Fund)への約束分30億ドルのうちの残り20億ドルの拠出も停止する。

米政府は2017年8月4日、「パリ協定」の離脱方針を国連気候変動枠組み条約事務局に正式に通知した。

2018/6/12 G7 サミットと気候変動問題 

パリ協定は、第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)が開催されたパリで、2015年12月12日に採択された気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定である。

2016年4月22日のアースデーに署名が始まり、同年9月3日に温室効果ガス二大排出国である中国とアメリカ合衆国が同時批准し、同年10月5日の欧州連合の法人としての批准によって2016年11月4日に発効した。

国連気候変動枠組み条約に参加する197カ国・地域のうち、現時点で187か国が批准している。

協定の規則では、離脱の手続きが始められるのは発効から3年後となっている。

協定発効後3年以内は脱退を通告できない。
脱退通告はその1年後に効果を生じる。
条約を脱退した国はパリ協定からも脱退する。

発効から3年後の2019年11月4日から離脱の手続きが可能で、米国からの同日の通告に基づき、1年後の2020年11月4日に効果を生じる。

前日の11月3日が大統領選挙投票日である。トランプ氏が再選されれば、直後に正式に離脱する。
逆に野党・民主党候補は「パリ協定に再加盟する」(バイデン前副大統領)と主張しており、選挙戦でも争点となりそうだ。

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