武漢で コロナウィルスによる肺炎の感染者用の病院を10日間で建設

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春節(旧正月)の大晦日にあたる1月24日夜、湖北省武漢市蔡甸区の知音湖畔の武漢火神山病院の建設現場は一晩中明かりがともり、建設チームが病院の建設を急ピッチで進めた。

新型コロナウィルスによる肺炎の感染者を集中的に収容し治療するためのもので、2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)の流行期間に北京で短期間に建設された北京小湯山SARS病院を参考にしたもの。

病院の建設は中国建設技術局が主導し、多くの企業が参加する。

1月23日に着工し、2月1日に完成し、2月2日に軍に引き渡される。

病院は25,000平方メートルの面積をカバーし、1,000ベッドを提供する。

付記 2月2日に軍に引き渡された。

1月26日24時現在、国家衛生健康委員会が30省・自治区・直轄市から報告を受けた新型コロナウィルスによる肺炎の感染者は2,744人に上り、このうち重傷者は461人、死者は80人。すでに回復して退院した人は51人。感染の疑いがある人は5,794人に上る。

海外での患者は、香港8人、マカオが5人、台湾が4人で、タイ7人、日本3人、韓国3人、米国3人、ベトナム2人、シンガポール4人、マレーシア3人、ネパール1人、フランス3人、豪州4人としている。
(日本では1月26日に4人目が確認された。)


中国政府は1月27日、全国的な感染の拡大を受け、今月30日までだった春節(旧正月)の休日を2月2日まで延長すると発表した。各地の幼稚園や小中高校、大学の授業再開も延期される。

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2003年に非定型肺炎SARSが流行した時期に、北京の小湯山医院の隣接地にSARS専用の病院である小湯山SARS医院がわずか7日で建設され、SARSの流行を封じ込めた。

2003年にSARSの流行がピークに達した時、北京市の主な病院は病人であふれかえり、ベッドが不足していた。

国務院は4月22日、 100万元を投資して、小湯山地区に40.3ヘクタールの土地を確保し、世界最大の野外感染症病院を最速で建設することを決定した。

中国衛生部と北京市人民政府が主導し、22日の夕方、北京建設委員会は約4,000人の労働者と約500台の重機を派遣し、北京市にある大手ゼネコン6社すべてが建設に参加した。

4月23日に建設が開始され、7日後の4月29日に病院は完成し、4月30日に中国人民解放軍小湯山SARS医院と名付けられ 、引き渡された。

1階建の病棟で、軽量の建築材料を使用した。病棟、医療スタッフの居住エリア、事務エリア の3つの機能エリアに分かれている。

同病院はその後、廃墟となり、2010年に撤去された。

付記

武漢市では火神山病院の建設に続き、1月26日には江夏区で雷神山病院の建設を始めた。

中国国家発展改革委員会は、両病院の建設プロジェクトに中央政府予算から3億元(約47億円)を投じることを明らかにした。主に医療設備の購入に充て、患者や専門家、治療やそのための資源を集中させるという。

建設開始 ベッド数 開業
火神山病院 蔡甸区 1/24 1,000 2/3
雷神山病院 江夏区 1/26 1,600 2/5


病棟の建設

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