英国のEU離脱関連法案、上院で審議

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英議会下院は1月9日、英国がEUから離脱するための関連法案を賛成多数で可決、法案は上院に送付された。

2020/1/10 英下院、EU離脱法案を可決 1月末の離脱実現へ


上院では1月14~16日の3日間、委員会での審議が行われた。

特に下記の点が問題とされた。

・移行期間を11カ月とし、延長を認めないとした点

・子供が難民と認められた場合に、その親を難民と認めない点
 (親が難民の場合は子供を難民として入国を認めるが、逆は認めない)

Theresa Mayの案では認めたが、今回は認めない。EUでは親子の合流を認めない唯一の例となる。

下院では修正案が出たが、348対252で否決された。

野党は、ジョンソン首相は選挙前には労働者や難民児童の保護について妥協することを約束したが、選挙で過半数を取り、約束を破ったと批判している。

上院本会議では1月20日に委員会からの報告が行われ、必要な場合、法案の修正が行われる。
1月21日に本会議で修正案の採決が行われる。

上院には法案の否認決議はなく、修正案の決議だけである。

修正案は下院に送られる。

下院は1月22日にこれを審議するが、与党が過半数を持つため、修正案は否決されると見られ、再度上院に送られる。

どちらかが妥協するまでは修正案が上院と下院を行き来することとなる。卓球戦(parliamentary ping-pong bout)と呼ばれる。

もし決着しなければ、1月末の離脱も難しくなる。

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上院は一代貴族、世襲貴族、聖職貴族で構成される。

聖職貴族は、国教会の高位聖職者であるカンタベリー大主教、ヨーク大主教、ロンドン主教、ダラム主教、ウィンチェスター主教の5人と、そのほかの21名の教区主教をあわせた計26名。

世襲貴族は1999年のブレア政権の改革で、世襲貴族議員の互選で選ばれる90名に固定された。死亡時には世襲貴族議員の互選で後任が選ばれる。

一代貴族は首相の助言に基づく女王の勅許状によって叙爵される。首相退任時に退任する首相が次の首相に叙爵候補リストを残すケースと、総選挙時に引退を表明した庶民院議員たちを叙するケースが多い。
一代貴族が急増することが懸念されるが、今回、首相交代と総選挙で、24名の純増となり、総数が800人に近づいた。

一代
貴族
世襲
貴族
聖職
貴族
合計
聖職貴族 26 26
Conservative 198 46 244
中立派 157 30 187
Labour 176 4 180
Liberal Democrat 90 3 93
Democratic Unionist 4 4
Green 2 2
諸党 9 9
無所属 42 7 49
議長 1 1
合計 679 90 26 795

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