GMとLG Chem、世界最大級のEV用電池工場建設計画を発表

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GMとLG Chemは12月5日、オハイオ州Lordstown の近辺に23億ドルを投資してEV用バッテリー工場を建設する計画を発表した。
GMはこの計画を"Project Magellan"と呼んでいる。

折半出資の合弁会社を通じて最大で総額23億ドルを投資する。
それぞれが約9億1600万ドルを出資し、残りは合弁会社が調達する。

新設される工場は年間30GWhの生産能力を持つ世界最大級のバッテリー工場になる。

オハイオ州北東部のLordstownエリアにある工場用地にバッテリーセルの組み立て工場を開設し、これにより1,100人以上の新規雇用が見込まれる。


GMは2019年11月に、廃止した工場をバッテリー式電動トラックのスタートアップ企業メーカーであるLordstown Motors Corp に売却し ている。

GMは2018年に3つの工場の閉鎖と、ミシガン州Hamtramckの工場をEVトラックの生産に切り替えることを発表した。
その後、全米自動車労組(UAW)との協議が長引く中で長期のストライキもあったが、2019年秋に合意にこぎつけ、工場の再編計画が具体的に動き出した。

その一環として、GMはLordstownの自動車生産工場を閉鎖し、設備の一部をEVトラック専業の地元のスタートアップ企業Lordstown Motors に売却した。

バッテリー工場は生産設備を拡張できる構造になっているため、市場の変化に柔軟に対応することができる。

今回の共同事業には、両社の共同開発契約も含まれる。この契約により、バッテリー技術の分野において業界をリードする両社で、バッテリーコストを業界トップレベルまで引き下げることを目標に、先進のバッテリー技術を開発および実用化に取り組む 。

新工場は2020年半ばに着工し、約1100人を雇用して2021年から車載電池の生産を始める。GMは2021年秋に同工場の電池を採用したピックアップトラックのEVを発売する計画も明らかにした。

GMのバーラ CEOは、電気自動車の価格低下と利益率向上を目指すと表明。同工場は2023年までに20種の新たな電気自動車を投入する目標の実現に貢献するとし、「GMは地球温暖化には科学的な根拠があると信じており、オール電化の将来性も信じている」と述べた。

新会社の立地の候補の一つ:停止中の工場

付記

2020年1月、工場隣接地(上図のNorthPoint表示)に決め、売買契約を結んだ。

今回の発表により、この地域は、電気自動車の製造および技術面の重要拠点として位置づけられることとなる。



LG Chemは、2020年末までに全世界でのバッテリー生産規模を100GWhに引き上げることを目指しており、Lordstownの新工場はこの計画にも大きな影響を持つものにな る。

GMとLGの提携関係は、2009年にLG化学がGMの電気自動車シボレー・ボルト用バッテリーの単独供給メーカーに選定されたことから始まった。

2009/1/17 LG化学、GMに電気自動車用バッテリー独占供給へ

LGとGMは2011年8月25日、LGによるChevrolet Volt やOpel Ampera用のバッテリー供給での協力関係を拡大し、電気自動車を共同で開発すると発表した。

今後GMが製造する次世代電気自動車向けのバッテリーやモーター、車内冷暖房システムなど主要部品や中核ソリューションなどの開発をGMと共同で進める。

2011/8/29 韓国LG、GMと電気自動車の共同開発へ 

LG Chem 子会社の Compact Powerがミシガン州Hollandにリチウムイオン電池工場を建設した。GMのChevrolet Bolt 向けの電池を生産する。

Chevrolet Bolt の電池は、LGエレクトロニクスと共同開発した蓄電容量60kWhのリチウムイオンバッテリー。1回の充電での航続は最大383km。急速チャージャーを使えば、145km程度の走行に必要なバッテリー容量をおよそ30分で充電できる。

LG Chemのバッテリー事業は2018年から19年にかけて30%以上売り上げが伸びており、同社の収益の3割近くを占めるようになる。

SNE Researchでは2025年の能力を下記の通り予想する。


この中で、LG Chem が電池事業を本体の化学事業から分社化するのではないかという報道 がある。

急激な事業拡大に対応するため、IPOで資金を集めるというもの。

この報道に対し、LG Chemではバッテリー事業の競争力を高め、事業価値を高めるため、いろいろな戦略的手段を検討していると述べた。

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