東京応化工業、韓国でフォトレジスト生産開始

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東京応化工業は、政府の輸出規制を避け、韓国でフォトレジストの本格生産を始めた。

フォトレジストは半導体製造工程におけるパターン形成に使用される感光性樹脂で、極端紫外線(EUV)用フォトレジストは日本政府が昨年7月から対韓輸出を規制した。


東京応化は韓国仁川市の松島に子会社TOK尖端材料社を持つ。2012年にサムスン物産とのJV設立、業務提携を決めた。

商号:TOK尖端材料(株)
所在地:大韓民国仁川広域市
事業内容:フォトレジストの研究開発・製造・販売
資本金:900億ウォン(約63億円)
出資比率:東京応化工業90%、サムスン物産10%


以前から日本から原材料を持ち込んでフォトレジストの完成品を少量生産していた。

現在サムスン電子は7ナノメートル以下のファウンドリー(半導体委託生産)工程でEUV(極端紫外線リソグラフィー)を使っているが、これ用のフォトレジストの量産に入ったという。

サムスン電子は当初、フォトレジストの調達に苦労し、JSRのベルギーJVからも空輸した。

JSRは2017年3月、2015年末に同社とナノエレクトロニクス技術研究の先端的な研究機関であるimec がベルギーに設立した合弁会社 「EUV Resist Manufacturing & Qualification Center N.V. 」(JSR61%) のEUVフォトレジスト製造設備が完成したと発表した。

ある半導体メーカー関係者は、「サムスン電子がシステム半導体とメモリー半導体ともにEUV工程を選びフォトレジストが大量に必要になった。これに伴い 東京応化も大口顧客を失わないために韓国での生産の割合を高めている」と話した。この決定には米 DuPontが本年1月に「忠清南道天安にEUV用フォトレジスト工場を作る」と発表したことも影響を与えたという。 (韓国中央日報)

2020/1/11 DuPont、韓国でレジスト生産へ 

なお、SK Materials はこのたび、純度99.999%の超高純度フッ化水素ガスの量産を始めた。

日本のメーカーも、韓国の国産化推進方針に乗り、半導体部材の現地生産を進めている。

2020/6/20 韓国SK Materials 、 超高純度フッ化水素ガスの量産開始

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