LG Chem、電池部門を分社化 

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韓国のLG Chemは9月17日、世界シェア首位のバッテリー部門を分社化して、完全子会社にすると発表した。

同社のバッテリー部門は売上高全体の3割強を占める。収益面では先行投資がかさんだため営業赤字が続いていたが、今年4~6月期には黒字転換して収益化にもめどが立ち始め、単独経営も可能だと判断した。大型投資を加速させるため、新規株式公開による資金調達も狙う 。

12月1日にバッテリー事業を手掛ける「LG Energy Solution(仮称)」を発足させる。新会社ではバッテリーの製造をはじめ、保守点検やリース、再利用など幅広く事業を展開していく。

同部門の昨年の売上高 8兆3,100億ウォン 、本年は13兆ウォンの予定で、2024年にはこれを30兆ウォン以上に引き上げる計画である。(1ウォン=0.09円)

同社は「バッテリー産業の急速な成長とEV向けバッテリー分野の構造的な利益創出が本格化している現時点が、会社分割の適期だと判断した」とし、その上で、「会社分割によって専門事業分野に集中することができ、経営の効率も一段と高まるため、企業価値と株主価値を向上させられるだろう」と期待を示した。

新規株式公開(IPO)の時期は未定で、今後継続して検討していく予定。

LG Chemの組織は下記の通りとなる。

図のFarm Hannong については  2016/1/18 LG Chem、農業化学に進出


韓国の市場調査会社SNE Research によると、LG Chemは2020年1~7月のEV用バッテリー市場でのシェア(出荷量ベース)が25.1%で世界首位となっている。

米TeslaのModel 3をはじめ、独BMWや独VWの新型EVへの供給が拡大しており、とりわけ欧州市場では生産量ベースで70%のシェアを握るなど、存在感を高めている。

Teslaは2019年10月23日、上海市で建設中だったEVの新工場で主力小型車である「モデル3」の試作車の生産を始めたと発表した。Teslaには初めて100%出資を認められた。生産能力は年15万台で、中国生産分の「モデル3」についてはLG Chemが南京市で製造する次世代電池セル「NCM811」を使用する。

2019/10/25 Tesla、中国工場の試運転開始 

AESCについては 2018/8/7 日産自動車とNEC、バッテリー事業を譲渡

CATL : 寧徳時代新能源科技
BYD :
比亜迪股份 社名は Build Your Dream から付けた。
PEVE : プライムアースEVエナジー  トヨタ自動車80.5%、パナソニックグループ19.5%  (当初名:パナソニックEVエナジー)
Guoxuan : Guoxuan High-Tech 国軒高科股份
CALB : China Aviation Lithium Battery 中航鋰電 (洛陽)



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