FDA、Regeneron Pharmaceuticalsの抗体カクテル療法にEUA

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米食品医薬品局(FDA)は11月21日、Regeneron Pharmaceuticals, Inc.のCOVID-19の抗体カクテル療法「Casirivimab and Imdevimab Antibody Cocktail」(旧称 REGN-COV2)について、緊急使用許可(EUA) を与えた。

FDAは声明で「COVID-19患者に対する臨床試験で抗体カクテル(casirivimab &imdevimab)を共に投与したところ、プラセボ(偽薬)投与の患者と比べて治療後28日以内に病状進行の高いリスクがある患者の入院や救急治療の減少が示された」と指摘した。

FDAによると、この抗体薬は患者が検査で陽性反応を示してからできるだけ早い段階で使われる。
EUAの対象は65歳以上や体格指数(BMI)35以上、基礎疾患のある人など高リスクのグループに限定される。
12歳未満の子どもや、新型ウイルス感染ですでに入院したり酸素吸入を受けたりしている患者は対象外。

Regeneronでは11月末までに約8万人分、2021年1月第1週までに20万人分、1月末までに30万人分の用意をする。

米当局は11月23日、この抗体治療薬の配布を24日から開始すると発表した。約3万回分を州ごとの感染者数や入院者数に基づき配分する。
注射などの費用はかかるが、薬そのものは政府負担で無料となる。


Regeneronの抗体カクテル「REGN-COV2」(旧称)は、コロナウイルスのスパイクタンパク質に対する2つのモノクローナル抗体(REGN10933+REGN10987)を組み合わせたもの。

何千ものモノクローナル抗体候補のなかから最終的にウイルスに対する強い中和抗体を産出させることができる組み合わせを見つけた。

抗体はウイルスが健康な細胞に感染するのをブロックするが、単一の抗体の場合、ウイルスの自然発生的な変異型は、抗体のブロック作用を回避する可能性がある。これらの変異体は抗体処理にもかかわらず生き残り、増殖することができ、最終的にはウイルスの優性株になる可能性がある。

REGN-COV2は重複しない別々の場所でウイルスのスパイクタンパク質に結合することにより、ウイルスが逃げるリスクを減らすことができる可能性があることを示す。

6月に新型コロナの入院患者と外来患者の両方を対象に複数の臨床試験を開始し、短期間でPhase3まで終えた。

7月には政府のワクチン開発計画 Operation Warp Speed に採用され、4.5億ドルの契約を締結した。8月には米国以外での販売についてRocheと締結した。

9月29日に発表された臨床試験1件の暫定結果では、投与した外来患者でウイルス量を減らし症状を緩和する効果が示された。

COVID-19に罹ったトランプ大統領の専属医は10月2日、新型コロナウイルス感染で入院した大統領が抗ウイルス薬Remdesivirを服用したと明らかにした。また、米Regeneron Pharmaceuticals, Inc.の治験段階にある抗体カクテル療法が使用された。更に医師団は大統領の容体の安定に向けてステロイド薬「デキサメタゾン」の使用を始めた。

Regeneron Pharmaceuticalsはトランプ大統領の主治医から人道的見地で未承認薬の使用を認める「Compassionate Use」の要請を受け、大統領向けに高用量の未承認の抗体カクテル1回分を提供した。

Regeneron Pharmaceuticalsは10月7日、この抗体カクテル療法治療薬について、緊急使用許可(EUA)を米食品医薬品局(FDA)に申請したと発表した。大統領は同日、ツイッターに投稿した動画メッセージでこの薬を称賛、緊急使用を認め、「無料にするつもりだ」と述べた。

2020/10/4 トランプ大統領にレムデシビル投与、未承認の抗体カクテル療法も 

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