米国大統領の任期

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次期大統領 Joe Biden、副大統領 Kamala Harrisが決まった。

Biden氏は1942年11月20日生まれで、就任時には78歳になる。

Biden大統領が2年務めた後に退任し、Harris副大統領に後を譲るとの噂がある。

1947年大統領職継承法では、大統領が執務不能に陥ったり、死亡または辞職し、もしくは免職(弾劾及びその後の有罪判決により)された場合 、大統領職の継承の順位は、副大統領(兼上院議長) 、連邦下院議長、連邦上院議長代行、連邦政府の省の長官(1順位は国務長官、以下、財務長官、国防長官、司法長官、内務長官、・・・)である。

もし、Biden大統領が2年務めた後に退任し、Harris副大統領に後を譲った場合、Harris氏は8年ではなく、10年間大統領を続ける可能性がある。

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米国憲法には大統領の任期はなかった。

ずっと2期8年でやめているが、これは初代ワシントン米大統領が2期で辞めたため、後継者が慣行として2期で辞めていただけである。

フランクリン・ルーズベルトは1933年から1945年に亡くなるまで4期大統領を務めた。2期を超えて務めた唯一の大統領である。

37代  1933/3/4- 1937/1/20
38代  1937/1/20- 1941/1/20
39代  1941/1/20- 1945/1/20
40代  1945/1/20- 1945/4/12(死亡)

ジョージ・ワシントン初代米大統領は1789年4月30日、ニューヨークで就任した。その後、議会が就任式を3月4日と定めた。
1933年に議会が憲法改正で就任式を1月20日と定めた。

ルーズベルトの死後、議会は大統領が2期を超えて選ばれることを禁じる憲法上の明文規定を作ることを望んだ。
制限が無ければ、大統領の役職は4年間ではなく終身任期となる啓蒙君主に近くなり、その権限があまりに強くなって権力分立を脅かすことを懸念した。

合衆国議会は1947年3月21日に憲法修正第22条を可決、1951年2月27日に成立した。

第1節 何人も、2回を超えて大統領の職に選出されてはならない。他の者が大統領として選出された場合、その任期内に2年以上にわたって大統領の職にあった者または大統領の職務を行った者は、何人であれ1回を超えて大統領の職に選任されてはならない。

2回を超えて大統領の職に選出」が駄目なのであり、前大統領の残る任期を継承するのは選出にならない。
但し、継承期間が2年を超える場合は、選出は1回のみとなる。

前任者の任期を引き継いだ場合の任期


トルーマン大統領はフランクリン・ルーズベルトが4期目の就任3カ月後に死亡したため、継承した。2年以上の継承期間を経て、2期目(1949/1/20~)に入ったが、その途中に憲法修正第22条が発議され、発効した。

修正第22条には、「ただし、本条の規定は、本条が連邦議会によって発議された時に大統領の職にある者に対しては適用されない」とあり、対象外になり、第3期も可能ではあるが、2期で退任した。

本人は否定しているが、トルーマンがアイゼンハワーを支持して引退することを申し出たとする説がある。

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