インドを除く15カ国、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に署名

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東アジア地域包括的経済連携(RCEPRegional Comprehensive Economic Partnership)交渉に参加する日中韓、ASEAN 10か国、豪州、NZの15カ国は11月15日、ハノイでテレビ会議形式で首脳会合 を行ない、協定に合意し、署名した。

当初の16か国からインドが抜けた。RCEPは発効後18カ月間、新規の加入を認めないが、インドには特例を設け 、復帰を希望すればいつでも参加を認める



発効すれば世界のGDPや貿易額の3割をカバーするアジア圏最大のFTAとなる。日本にとっては主要貿易相手である中国、韓国と初めて結ぶ貿易協定でもある。

日本から中国に輸出する自動車や自動車部品への関税が幅広く削減・撤廃になるほか、日本の清酒や焼酎などの関税も段階的に撤廃される。

10年~20年かけて減らすものが多い。

日本の農家への影響が大きいコメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、砂糖の「重要5品目」は、関税の削減・撤廃の対象としない。

日本が輸入する農産品への関税の撤廃率は、対中国で全体の56%、対韓国で49%と、TPPの82%より低い水準にとどまる。

データの流通環境を含む約20分野で共通のルールをつくる。

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RCEPは2013年から日中韓のほか、東南アジア諸国連合(ASEAN)やインド、豪州、NZの16か国が交渉を進めてきた。

2017年11月の首脳会合では、経済発展の度合いごとに「特別かつ異なる待遇」を設けることや、各国の政策に配慮することとした。 「現代的・包括的で、質が高く互恵的な協定を達成する」という目標を掲げた。

一般的な自由貿易協定(FTA)に盛り込まれる章のほかには、インドが重要視する域内の自由な人の移動を保障する「人の移動章」や、日本が重視するデータの自由な流通を促す「電子商取引章」が盛り込まれた。

ASEANの一部の国は中国と歩調を合わせ、議論を関税引き下げに絞って年内妥結に導こうとしたが、日本はオーストラリアなどは、貿易・投資ルールを含め質の高い協定を目指した。

2019年11月、16カ国は目標としていた年内妥結を断念した。大部分の交渉にめどをつけたが、貿易赤字の拡大を懸念するインドが関税撤廃などで慎重姿勢を崩さなかった。
インドは会合後に「RCEPに今後参加しないと各国に伝えた」と交渉からの離脱も示唆した。

中国製品の流入急増による貿易赤字拡大が最大の懸念とされる。インドの貿易黒字は1972年が最後で、2018年は過去最大の貿易赤字(1,897億ドル)を記録した。首脳会議期間中,インド国内では反RCEP活動が全国的に拡大した。

インドは物品貿易交渉で妥協を迫られる一方,競争力があり,攻める側に立つサービス貿易に関して,特にIT人材の移動等を強く求めたのに対し,他の参加国は消極的であったことから,物品とサービスとで釣り合いが取れないことに不満を募らせた。

2020年8月の閣僚会合でも、11月に予定される首脳会議での署名を目指し、交渉が続いたが、インドは欠席した。各国はインドに対して今後も交渉に復帰するよう働きかけることを確認した。

インドを除く15カ国は11月11日にテレビ会議形式で閣僚会合を開き、詰めの協議をした。

交渉から離脱したインドがほぼ無条件で即時加入できることを規定した特別文書を採択することとした。中国の台頭をにらみ日本が主導したとされる。




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