台湾の総統、台湾製コロナウイルスワクチンを接種

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台湾の蔡英文総統は8月23日、台北市の病院で同日から始まった台湾のワクチンメーカー高端疫苗生物製剤股份有限公司(Medigen Vaccine Biologics Corp) が開発した新型コロナウイルスワクチンの接種を受けた。

台湾では、ModernとAstraZenecaのワクチンの接種が行われているが、総統はMedigenワクチンの完成を待ち、これまで接種を受けていなかった。

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台湾のワクチンメーカー高端疫苗生物製剤(Medigen)は 、新型コロナウイルスワクチン「MVC-COV1901」を開発している。

組み換えタンパクワクチンで、米国立衛生研究所と共同で開発した。

抗原は、米国立衛生研究所からライセンス供与されている組換えスパイクタンパク質(S-2P)で、抗原をより安定させるために、三量体の融合前の形態を維持することができる。

Dynavax Technologies によって開発された水酸化アルミニウムとCpG1018のアジュバントを使用する。

Medigenは6月10日、開発中の新型コロナウイルスワクチン候補について、第2相の臨床試験の中間解析の結果を公表し た。台湾内の11の病院が協力し、4000 人余りが被験者として参加した。「二重盲検法」で実施し、第三者機関が分析を行った。

ワクチンの中和抗体が、台湾で最も多く接種されている英 AstraZeneca製ワクチンの中和抗体に劣らないというデータが示され、いずれの被験者にも深刻な副反応は見られなかったという。

同社はその後、解析報告などを衛生福利部(保健省)食品薬物管理署に提出し、第Ⅲ相を省略した状態で、緊急使用許可(EUA) を申請した。

衛生福利部食品薬物管理署は7月18日、専門家会議を開き、「MVC-COV1901」の緊急使用許可(EUA)申請について議論し、 外国からのワクチン調達が遅れていることから、これを承認した。


20歳以上の成人を接種対象とする。2回の接種を、28日の間隔をあけて接種する 。2~8℃で保管する。

緊急使用許可EUA)を受けてワクチンを生産する期間中、安全性を示すモニタリング報告書を毎月提出しなければならない。また、承認後1年以内に国内外の接種事例をもとにワクチンの有効性を示すレポートを作成し、提出する必要がある。

Medigenは今年下半期にパラグアイで 第Ⅲ相臨床試験を進めた後、世界保健機関(WHO)の承認を受ける方針。

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Medigenのワクチンは、第Ⅲ相臨床試験無しで緊急使用許可を得ており、十分時間をかけずに承認されたとの批判が出ている。

最大野党国民党は、台湾の人々の命や健康がワクチンの実験台となるべきでないとして、ワクチン接種に反対している。
同党の元幹部はワクチンの承認を撤回するよう訴訟を起こしたが、先週、裁判所が訴えを退けた。

今回、このワクチン接種を受けたのは蔡総統が初めて 。台湾は海外からのワクチン調達に苦戦しており、自身が接種することで、「国産ワクチン」の有効性と安全性をアピールし、接種率向上を図りたい考え。

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