EU、スマホ等の充電機器の端子を統一

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欧州委員会は9月23日、スマートフォンなどの電子機器に共通のUSB Type-C充電ポートを採用することを求める規制の草案を公開した。

欧州議会での可決が必要で、規則が導入された場合、機器メーカーは24カ月以内に新しい規則に従わなければならない。

AppleがiPhoneで使用するLightning(Apple独自のコネクタで、上下どちらの向きでも差し込み可能)は使用できなくなる。


   

1.  スマートフォン、タブレット、カメラ、ヘッドフォン、ポータブルスピーカー、携帯用ビデオゲーム・コンソールの充電ポートをUSB-C に統一する。

高速充電規格を統一し、製品により充電速度を不当に変えることを防ぎ、充電速度を同じにする。

機器のブランドに関係なく、同じ充電器で充電できる。

なお、ワイヤレスイヤホン(earbuds)、スマートウオッチ、フィットネストラッカー(身体の状態や活動状況を記録する機器)などはサイズや使用条件などに結びつく技術的理由で除外した。

2. これらの機器と充電器は別々に販売する。

機器ごとに充電器を新しく買う必要がなくなり、既に持っている充電器が使用できる。

3. メーカーは、既存の充電器が使えるかを顧客が判断できるよう、充電の性能に関する情報を顧客に示すことが求められる。

不要な充電器を買わないことで、年間2億5千万ユーロの節約となる 。また、ユーザーが古い充電器を新しい機器で再利用できるようにすることにより、廃棄物を削減する狙いがある。 (捨てられたり、未使用になったりしている充電ケーブルにより、毎年1万1000トン以上のゴミ、"e-waste"が発生していると推定される。共通化により、年間約 1,000トンのe-waste を減らす。

Appleが iPhoneなどで採用する「Lightning」端子は事実上、排除されることになる。

Appleの担当者は、「1種類のみのコネクターを義務付ける厳しい規制は、イノベーションを推進するどころか抑制し、それは欧州および世界中の消費者を害することになると懸念している」と述べた。

但し、Appleは、同社製品の多くで徐々にUSB Type-Cへの移行を進めている。
「MacBook」は2015年、「iPad Pro」は2018年、「iPad Air」は2020年にUSB Type-Cにした。

Appleは9月24日に新型タブレット「iPad mini(第6世代)」を発売したが、USB Type-Cを採用している。


競争政策担当コミッショナー、Margrethe
Vestagerは「われわれは業界に、独自のソリューションを考案するための十分な時間を与えた。充電器統一の立法措置を講じる時期が来ている。これは消費者と環境にとっての重要な勝利だ」と語った。

同氏はこの法律で「引き出しで絡まるケーブルがなくなる」とツイートした。

Here is a small revolution in our daily lives!
Our proposal for a common charger for mobile phones and other devices was adopted today.
No more entangled cables in our hallway drawers

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