米、司法取引でHuawei副会長の中国帰国を容認 

| コメント(0)

カナダで拘束され、米国への身柄引き渡しをめぐる裁判中の中国の通信機器大手、華為技術(Huawei)の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)を巡り、米司法省は9月24日、中国帰国を容認することで同氏と合意した。同氏は9月24日、米ニューヨーク州の裁判所にオンラインで出廷、司法取引が成立し、バンクーバーで釈放された。

付記 同氏は中国航空の飛行機で深圳に向かった。

孟氏は、法廷では無罪を主張したが、「米国の制裁対象であるイランとHuaweiの取引を続けるため、金融機関に誤った説明をした 」とする米司法省の主張についてこれ以上争わないことに同意し、署名した。形としては不正を認めたことになる。

米司法省は代わりに起訴の効力を停止し(Deferred Prosecution Agreement:「2022年末まで合意の条件を守れば起訴猶予とする」)、米国への身柄引き渡し要請を取り下げた。

New York Timesは「バイデン政権は懐柔的な対中接近のシグナルを送った」と伝えた。米司法省は孟氏が「責任を認めた」と起訴の効力を停止した理由を説明している。

カナダの裁判所はこれを受け、米国への身柄引き渡し審理を打ち切り、保釈条件(1000万カナダドル・約8億5千万円の保釈金の支払い、追跡装置を身につけ、夜間の外出は禁止、パスポート押収)の解除を命令し、釈放命令に署名した。

一方で、米政府は法人としての華為技術に対する米司法省の訴追手続きは継続する。バイデン政権は前政権と同様に華為技術を「安全保障上の脅威」とみなし、禁輸措置を続けている。

中国政府は、孟被告が2018年12月に逮捕されたわずか9日後、カナダ人2人を拘束した。
元外交官で独立系シンクタンク「国際危機グループ」に勤めていたMichael Kovrig と、中国を拠点とする実業家で北朝鮮旅行の手配をしていたMichael Spavor で、2019年5月に正式に逮捕された。
中国政府がこの二人をどうするかが次の焦点になる。

付記 

カナダのTrudeau首相はその後の記者会見で、2人が釈放され、9月25日にカナダ駐中国大使が付き添い、帰国することを明らかにした。

ーーー

孟晩舟氏の米国への身柄引き渡しをめぐる裁判が8月4日、カナダで最終審理に入り、逮捕から2年半以上たった8月18日、全て終了した。

裁判所の判断は、2021年10月以降に出される予定だが、仮に引き渡しが認められても、孟被告側は控訴するとみられ、長期化する可能性もあった。

過去の経緯と関連情報 

2021/8/12 ファーウェイ幹部裁判、カナダで最終審理、中国は逮捕したカナダ人に相次ぎ有罪判決 

コメントする

月別 アーカイブ