エジプト初の原子力発電所建設に韓国水力原子力が協力

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韓国水力原子力は1月2日、エジプトのEl Dabaa原発の2次建設事業部門契約締結に向けた単独交渉対象者になったと明らかにした。細部条件交渉を終えた後、4月末に正式契約を締結する予定。

契約に成功すれば現代建設と斗山重工業が施工を引き受け、韓国企業が資機材供給に参加する。

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エジプトの原子力発電庁(NPPA)は2021年6月30日、同国初の原子力発電設備となるEl Dabaa原子力発電所の4基のうちの1、2号機(VVER-1200、出力各120万kW)について、 エジプト原子力規制・放射線当局(ENRRA)に建設許可を申請した。電気・再生エネルギー省傘下のNPPAは、完成した4基すべてを所有・運転・管理する。

ロシア国営の原子力総合企業 Rosatomの子会社Atomstroyexport JSC (ASE JSC) が建設を担当する。

エジプト第2の都市アレキサンドリアから西に170kmの地中海沿岸のEl Dabaaに4基建設する。

建設許可が下り次第、本格的な工事を開始する。1号機に関しては2026年の完成を目指している。 

VVER-1200は第3世代プラスの120万kW級ロシア型PWRで、ロシア国内ではすでにレニングラード原子力発電所とノボボロネジ原子力発電所のⅡ期工事で各2基が稼働中。国外でもベラルーシ初の商業炉としてベラルシアン1号機(119.4万kW)が2020年11月から送電を開始している。

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韓国水力原子力はこの1号機について、タービン建物など2次系統事業(全事業の5~10%程度)を受託する。

今回の韓国の事業参加は、韓国の原発輸出競争国であるロシアからの要請という。

韓国はUAEのBarakah に原発を建設した。

アラブ首長国連邦(UAE)の国営通信は2020年8月1日、韓国電力コンソーシアムが受注した西部のブラカ(Barakah )原子力発電所の1号機の稼働に成功したと伝えた。

原発稼働はアラブ諸国で初めて。

2020/8/7 アラブ首長国連邦の原子力発電所1号機稼働


今回のEl Dabaa 原発は砂漠に建設するが、砂漠での原発建設の経験がある唯一の事業者であるという点を高く買い、2019年から韓国水力原子力をパートナーに決め交渉を進めてきたという。

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