カナダのStandard Lithium、米国で新方式によるリチウムの商業生産へ

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Standard LithiumとLanxess Corporationは米Arkansas州El DoradoのLanxessの工場に隣接して建設する最初のリチウム商業生産計画をまとめた。2月24日に発表した。


Standard Lithiumはリチウムの直接抽出技術(LiSTR:Direct Lithium Extraction Technology) を開発した。

リチウムリッチのかん水からリチウムを直接抽出するもの。

米国のアーカンソー州を中心にテキサス州南部からフロリダ州西部まで約1,000マイルに及ぶSmackover formationという地層がある。ジュラ紀に多孔質石灰岩帯水層に閉じ込められた有機化石堆積物と濃縮かん水で構成されており、かん水にはリチウムが含まれている。

Standard Lithiumはアーカンソー州El Doradoで臭素を生産する独 Lanxessと提携した。臭素工場群で副生される残渣のかん水から、環境に配慮したLiSTR技術でリチウムを抽出する。

2020年9月に最初の工場で生産を開始した。

今回、商業生産の計画をまとめた。

Lanxessの工場内に Li2CO3 20,900t/yのプラントを建設するが、建設はStandard Lithiumがコントロールする。技術はすべて同社が確保し、同社が最低51%を出資する。当初は同社が100%出資し、Lanxessの出資は今後決定する。

Lanxessは土地をリースし、かん水を供給、インフラやその他サービスを提供する。

Lanxessは製品の一部又は全てを「市場価格マイナスα 」(追って決めるが最大20%)で購入する権利を持つ。

また、第二、第三工場をJVベースで建設すること、Lanxessがこれらからの製品を別途決める価格で購入する権利を持つことも決めた。


Standard Lithumは別途、El Dorado の西のMagnolia近郊でのSouth West Arkansas Lithium Project(30,000t/y)を検討している。

また、カリフォルニア州の Mojave 砂漠で土地をリースすることも検討している。

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