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イラン、イラク、シリア3国の石油相は7月25日、イランのSouth Parsガス田からイラク、シリア、レバノンを経由し、地中海の海底を通って欧州まで通じるガスパイプラインの建設の覚書を締結した。

1か月内に3つのワーキンググループが技術面、資金面、法律面の検討を開始する。年内に最終契約の締結を目指す。

実際のルートは不明

2008年から検討が続けられてきたもので、総投資額は100億ドル程度と見積もられている。資金の確保後、35年が必要とみられている。

Islamic Pipelineと呼ばれる56インチのパイプラインは延長5600kmで、完成すれば日量110百万m3(年間400m3)の天然ガスを輸送できる。

イランのガス生産量は23年内に倍増し、日量250百万m3のガスの輸出が可能となる。
イラクの必要量は
10-15百万m3、シリアは15-20百万m3、レバノンは5-7百万m3とされる。

イランとイラクはこのパイプラインを通して欧州にイランのガスを送ることでの協力を決めている。

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イランはまた7月23日に、トルコに天然ガスを送る660kmのパイプラインを建設する契約を締結した。
3年以内に建設され、日量50~60百万m3のガスを輸送できる。
全体の23%はイランが建設し、残りはトルコ側(
Som Petrol)が建設する。

イランは欧州へのガス輸出のため、トルコを横断するパイプラインの使用料を支払う。

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欧州の天然ガス需要を満たすため、現在、NabuccoSouth StreamNord Stream3つのパイプラインが計画されている。

これらについての詳細は下記参照。

2010/9/22  カスピ海の天然ガス、黒海経由で輸出へ

2011/3/30  BASFがロシアの South Stream 天然ガスパイプライン計画に参加

Nabuccoガスパイプラインの建設・運営会社はこのほど、着工時期を2011年末から 13年に延期し、2014年末に予定していた稼働時期も2017年に先延ばしした。「カスピ海地域と中東からの供給時期の変更」を理由に挙げた。

South Streamでは20115月中旬、投資計画決定が12年末に延期された。通過国の許可取得やルート選定で調整が遅れている。稼働時期は15年末から変更せず、Nabuccoに先行したい考え。

Nord Streamはシベリアの天然ガスであるが、他は全て、中央アジアの天然ガスを狙ったもので、量的にも全てが実現することはないとみられている。

このため、米国による制裁にもかかわらず、イランの天然ガスの重要度が増大している。

 

 

DowとSaudi Aramcoは7月25日、両社の取締役会が、サウジのJubail Industrial Cityにワールドクラスの統合石化コンプレックスを建設するJVの設立を承認したと発表した。

JVの名称は "Sadara Chemical Company"(Forefront Chemical Companyの意味)で、一部を公募し(2014年初めを予定)、残りを両社が均等出資する。(Dowは一部を技術供与などの形で出資する)
総投資額は200億ドルと見込み、自己資本で35%、輸出信用機関や金融機関からの借入金で65%を賄う。

付記

両社は2011年10月8日、Sadara ChemicalについてのJoint Venture Shareholders' Agreementに調印した。  

11月28日、JV設立を発表。

エタンからのエチレンのほか、ポリウレタン(イソシアネート、ポリエチレンポリオール)、酸化プロピレン、プロピレングリコール、エラストマー、LLDPE、LDPE、グリコールエーテル、アミンなど、合計26基のプラントを建設する。
エチレンの能力は明らかにされていないが、当初、120万トンと噂された。

直ちに建設を開始し、一部は2015年下期に生産を開始、2016年には全系列が操業する。生産開始後は数年以内に100億ドルの売り上げを期待している。

中東8か国はJVが販売を行い、その他はダウが販売を受託する。
販売先はアジア太平洋が45%、中東が25%、欧州20%、その他10%と見込んでおり、特に成長の著しい中国を狙う。

両社は2007年5月に本計画の詳細覚書を締結したが、当初はJubail南東のRas TanuraにあるSaudi Aramcoの製油所に隣接して建設する計画であった。

    2007/5/15  
アラムコとダウ、世界最大級の石油化学コンプレックス建設

2010年4月にJubail Industrial Cityへの移転を発表した。Ras Tanuraの土地の造成費が高いこと、同地が過密であることが理由で、Jubail には電力、水などの用役が揃っているため、移転により40%ものコスト節減が可能となるとした。
原料は当初のナフサとエタンからエタンのみに変更された。

     2010/4/26  アラムコとダウ、石油化学コンプレックス建設地を変更

 

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Saudi Aramcoはサウジで住友化学とのJVPetroRabighで石油化学事業を行っている。
現在の出資は住友化学 37.5%/Saudi Aramco 37.5%/サウジ一般投資家 25%となっている。

2009/4/10 Petro-Rabigh スタート・アップ

現在、第二期計画のFSを実施中。

2009/4/21 住友化学とアラムコ、「ラービグ第2期計画」の共同FS実施

Saudi Aramcoは中国で福建石化計画に参加している。

 

民主、自民、公明3党の実務者は7月22日、原発賠償支援法案の修正で大筋合意した。
早ければ7月26日にも衆院を通過し、8月上旬にも成立する見通しとなった。

付記 8月3日の参院本会議で、民主、自民、公明3党などの賛成多数で可決、成立した。

同法案は6月14日に閣議決定し、国会に提出されたもので、5月13日に発表された政府支援の枠組みをベースにしている。

                    2011/5/16 福島原発損害賠償の政府支援の枠組み 


今回、とりあえず政府案をベースとして新機構を作るが、野党の修正要求がかなり盛り込まれた。

また、野党五党が提出した国が東電に代わり賠償金の半額以上を立て替え払いする「原子力事故被害緊急措置(仮払い)法案」を民主党が受け入れた。
「仮払い法案」は支援機構法案と同時に採決される見通しで、早ければ8月下旬から国の立て替え払いが可能になる。

     付記

原発賠償仮払い法が7月29日の参院本会議で賛成多数で可決、成立した。
原発事故の被害者への賠償金の半額以上を国が仮払金として立て替える内容で、国が政府の原子力損害賠償紛争審査会の指針に基づいて被害者に仮払金を支払い、代わりに東電への賠償請求権を取得する。
地方自治体の事故対策費を国が補助するための原子力被害応急対策基金設置も盛り込んだ。


各報道によると、原発賠償支援法案の主な修正点は以下の通り。(最終法案が出れば修正します)

1) 原子力事業を推進してきた国の賠償責任を条文に明記。
   
2) 原子力損害賠償法(原賠法)の見直し

「1年後をめどにした原賠法の改正」を付則に盛り込む。
原発1カ所につき1200億円とした国の負担上限額の引き上げや、原子力事業者の無限責任の見直しを検討する。

第三条 (無過失責任、責任の集中等)
原子炉の運転等の際、当該原子炉の運転等により原子力損害を与えたときは、当該原子炉の運転等に係る原子力事業者がその損害を賠償する責めに任ずる。
ただし、その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によつて生じたものであるときは、この限りでない。
 
第六条  原子力事業者は、原子力損害を賠償するための措置を講じていなければ、原子炉の運転等をしてはならない。
第七条  損害賠償措置は、・・・原子力損害賠償責任保険契約及び原子力損害賠償補償契約の締結・・・
.
注)
通常の原子力損害の場合の賠償に対しては、民間の損害保険会社による保険である責任保険により、賠償措置額(発電用原子炉の場合は通常
1200億円)まで保険金が支払われる。
地震、噴火、津波の自然災害による原子力損害等の場合は政府補償により、賠償措置額まで補償金が支払われる
   
3) 他の電力会社が機構に拠出する負担金の扱い

自公両党は他電力分を賠償に充てないよう要求。民主党は東電が債務超過に陥りかねないと反対。

当面は他電力分も賠償に充当されるが、電力会社ごとに帳簿を付け資金の出入りを管理する折衷案で合意。
賠償に使われた分は最終的に各電力会社に返済し、東電と国が責任を負う。

   
4) 東電が機構を通じて公的支援を受けるための特別事業計画を策定する際に株主などのステークホルダーにも協力を要請。
「東電を債務超過にさせない」としていた閣議決定(6月14日)は白紙に
.

閣議決定
(具体的な支援の枠組み)
3.機構は、原子力損害賠償のために資金が必要な原子力事業者に対し援助(資金の交付、資本充実等)を行う。援助には上限を設けず、必要があれば何度でも援助し、損害賠償、設備投資等のために必要とする金額のすべてを援助できるようにし、
原子力事業者を債務超過にさせない。

「この法案が成立することによって、あの閣議決定は意味を失うというをはっきりさせ、東京電力が債務超過になることがあり得るということを認めさせた。」(河野太郎議員の「ごまめの歯ぎしり」2011/7/22)

   
5) 今回のスキームそのものをなるべく早く見直す。

「即時法的破綻処理ではなく、二段階方式ではあるが、東電を破綻処理して出直しをさせる、つまり、長期間債務の返済だけをやるゾンビ企業にはしないということが確認された。」(「ごまめの歯ぎしり」7/22)

「当初は財務省プランでスタートするが、折を見て、東電を破綻処理させますという経産省プランを持って、経産官僚が議員会館を回り始めた。」(「ごまめの歯ぎしり」(7/7)

 

付記 河野太郎代議士の「ごまめの歯ぎしり」(7月27日号)では玉虫色の修正案となっている。(以下、要約)

実際の修正は、東京電力を債務超過にしないとうたった6月14日の『具体的な支援の枠組み』を、
「その役割を終えたものと認識し、政府はその見直しを行うこと」という文言を付帯決議に入れるという中途半端なものになったので、質疑できちんと答弁をさせることになった。

しかし、海江田大臣は、東電を債務超過にすることは想定していないという答弁をする。それでは、まったく付帯決議の精神に反するので、修正案もダメということになりかけたが、午後の経産委員会で、経産大臣が、現時点での東電の債務超過は想定していないが、将来は、あらゆる可能性があると答弁する。さらに、この法案に関しては、修正案の立法者の意思を尊重して政府は対応していくと明確に答弁。

修正協議で、法案の附則第六条2項が新設された。
「政府は、この法律の施行後早期に、平成23年原子力事故の原因等の検証、平成23年原子力事故の係る原子力損害の賠償の実施の状況、経済金融情勢等を踏まえ、平成23年原子力事故に係る資金援助に要する費用に係る当該資金援助を受ける原子力事業者と政府及び他の原子力事業者との間の負担の在り方、当該資金援助を受ける原子力事業者の株主その他の利害関係者の負担の在り方等を含め、国民負担を最小化する観点から、この法律の施行状況について検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。」

これが「魔法の杖」だ。まともな政府なら、この条文を使って、この賠償スキームを変更し、東電を債務超過と認定し、破綻処理をさせる。

財務省は、依然として東京電力を債務超過にせず、交付国債を何十年もかけて返させることによって、国の財政負担を避けようとしている。
東電が債務超過になって破綻処理されれば、賠償金の残額は国が負担することになるので、財務省は債務超過させないということを死守しようとしている。
今回のこの修正により、他の電力会社の負担金を、計数管理をして将来精算させることになると、東電は債務超過になる。
単に計数管理だけするという修正になったので、そこも玉虫色だ。

西村代議士は法案提出者として、審議のなかで、将来精算させると明確に答弁している。ほんとうに東電に精算させることになると、間違いなく債務超過になる。

 

2011年7月9日、南スーダン共和国:Republic of South Sudanが分離・独立した。首都はジュバ(Juba)。
アフリカ大陸では
54番目の国。
国連は7月14日、国連加盟を承認した。
193番目の国となる。

22年間続いた南北間の対立が「南北包括和平合意(CPA:Comprehensive Peace Agreement)」によって終わり、1月に行われた国民投票の結果、南部が独立することが決まった。

2011/2/12 スーダンと中国

しかし、まだ多くの問題が未解決で、南北スーダン間で継続交渉中である。

1)Abyei暫定統治地域

南北の境界付近にあり石油資源が豊富なAbyeiでも住民投票が行われる予定だったが、南北が対立し、投票は無期限延期された。
CPAでは特別地域とされ、南北双方の軍の侵入が禁じられている。

北部政府軍は5月21日、Abyeiに進攻し、南部のスーダン人民解放軍との激しい戦闘の末、同地を掌握した。
国連安全保障理事会は翌22日、北部政府軍の即時撤退を求める声明を出した。

2)南スーダン産出石油の収益の南北利益配分

南部には油田の4分の3が集中するが、精製施設や輸出港へと続くパイプラインは北部にしかない。

2005年の和平合意に基づき、南北は石油収入を暫定的に折半してきたが、南部独立に際し、北部は引き続き「折半」もしくはそれに相当する「パイプライン使用料」を要求し、支払わなければパイプラインを封鎖するとしている。

ーーー

南スーダンからケニアへのパイプライン計画が注目されている。

この計画は2つの計画を結合するものである。
一つは南スーダンの石油の輸出であり、もう一つはウガンダの石油の輸出である。

1)南スーダン石油の輸出

これが完成すると、北スーダンのGreater Nile Oil Pipelineを経由せずに、南スーダンの石油を輸出できるようになる。
南スーダンの首都
JubaからケニアのLamu島までの1400kmのパイプラインで、Lamu島に輸出ターミナルを建設する。

2010年3月の外電は、豊田通商がこれを計画していると報道した。

それによると、能力は日量45万バレルで、建設費は15億ドル、20年後にケニアと南スーダン政府に引き渡されるとされた。

2)ウガンダの石油の輸出

ウガンダではLake Albert Rift Basinで石油が発見されている。

英国の石油・ガス探査会社のTullow Oil PLC331日、ウガンダに保有する鉱区のBlock 123Aの権益の3分の1ずつを中国海洋石油(CNOOC)とフランスのTotalに譲渡すると発表した。売却金額は合計で29.33億ドル。

Tullow Oil PLCHeritage Oil PlcLake Albert Rift Basin鉱区のBlock 1及び3A(埋蔵量合計35億バレル)の権益を50%ずつ保有していたが、20107月にHeritage の権益を買収した。
しかし、開発権の取得に対するキャピタルゲイン課税をめぐってウガンダ政府と折り合いがつかず、
2鉱区の開発は事実上、棚上げとなっていた。

ウガンダ政府は本年に入り、CNOOCTotal2社を参加させることを条件に両鉱区及びBlock 2の開発を認可した。

ウガンダ国内に製油所を建設し石油を供給するが、残りは輸出する予定。

このため、南スーダンからケニア向けのパイプラインに繋ぎ、ウガンダの原油も輸送する構想が生まれた。

 

なおスーダンでは、PetroChinaが油田の権益の40%を獲得し、開発を手掛けており、スーダンの石油の60%が中国に輸出されている。

Greater Nile Oil PipelineにはPetroChinaが40%を出資し、運営を担当している。

2011/2/12 スーダンと中国

原子力発電所のストレステストについて、経産省原子力安全・保安院は7月21日、実施内容の修正版を原子力安全委員会に報告、了承された。7月15日に報告したが、委員から「わかりにくい」と指摘され修正を求められていた。
   
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan055/siryo1-1.pdf

原子力安全・保安院は、7月22日に、電力各社にストレステストの実施を要請する。

定期検査で停止中の原発が対象となる1次評価では以下の事項について評価を行う。
(3)と(6)が追加された。

(1)地震 ①設計上の想定を超える程度に応じて、建屋、系統、機器等が損傷・機能喪失するか否か
②燃料の重大な損傷に至る事象の過程を同定し、
 クリフエッジ(小さな変動に反応して発電所の状態が突然大きく変動)の所在を評価する。
③特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷の進展を防止するための措置
(2)津波 ①設計津波高さを超える程度に応じて、建屋、系統、機器等が損傷・機能喪失するか否か
②クリフエッジの所在を特定
③特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷の進展を防止するための措置
(3)地震と津波
  (追加)
同上
(4)全交流電源喪失
①全交流電源喪失による燃料の重大な損傷に至る事象の過程と全交流電源喪失の継続時間
②クリフエッジの所在を特定
③特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷の進展を防止するための措置
(5)最終的な熱の逃し場
 (最終ヒートシンク)の喪失
①最終ヒートシンク喪失による燃料の重大な損傷に至る事象の過程と最終ヒートシンク喪失の継続時間
②クリフエッジの所在を特定
③特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷の進展を防止するための措置
(6)その他のシビア
  アクシデント・
  マネジメント(追加)
事業者が整備しているシビアアクシデント・マネジメント対策
(燃料の重大な損傷を防止するための措置、
放射性物質の大規模な放出を防止するために閉じ込め機能の健全性を維持するための措置)の効果

なお、全原発を対象とする2次評価は上記に加え、「全交流電源喪失と最終ヒートシンクの喪失の複合」を挙げている。

2次評価については、欧州諸国におけるストレステストの実施状況、東京電力福島第一の事故調査・検証委員会の検討状況も踏まえ、必要に応じ、実施事項を修正する。

原子力安全・保安院は、電力会社による評価の提出を受け、その内容を評価する。
評価結果は原子力安全委員会に報告し、同委員会の確認を求める。

これについて、河野太郎議員の「ごまめの歯ぎしりメールマガジン版」(7月22日)は以下の通り述べている。

合否判定はどうするのかという質問に対して、保安院からは、合否判定はしませんという返事。

合否ではなく、それぞれの原発に関してどれだけの安全率、安全裕度があるかを出して、保安院と原子力安全委員会が確認し、その背景を説明し、それを経産、原発担当、官房長官の三人の大臣に提出する。

三大臣がこの結果を見て、それぞれ個別の原発ごとに再稼働を認めるかどうか判断をするという返答。

それを聞いて出席者のストレスレベルは確かに上がった。三大臣が再稼働を認めるかどうかの判断基準はどうなるのか?
 

参考  

  2011/7/7  EUの原発ストレステスト
  2011/7/12  原発の安全性基準に関する「政府統一見解」

 

付記

原子力安全・保安院は7月22日、玄海3号機の耐震安全性評価において、入力データの一部に誤りのあったことが分かったため、九州電力に対し、①正しいデータを用いた評価、②入力データに誤りが発生したことの原因究明、③再発防止対策、④他プラントの入力データについてのチェックを10月末までに報告するよう指示した。
保安院によると、データの誤りは建物内の機器や配管にも影響するため、再計算に約3カ月かかる。

これらはゼネコンの大林組に委託して入力・解析したもので、2008年の中間報告にも含まれていたが保安院は見逃しており、今回、最終報告書を「原子力安全基盤機構」が再点検する中で見つけた。

大林組は少なくとも他の3事業者の8基でデータ解析を請け負っており、他の原子力事業者に対しても、入力データのチェック体制について再点検を行い、結果を8月22日までに報告するよう指示した。

これによりストレステストの実施がずれ込むこととなる。(玄海3号機のストレステストは早くても11月以降になる。)

三井物産は720日、Dow全額出資のSanta Vitória Açúcar e Álcool LtdaSVAA)の株式50%を増資引受にて取得すると発表した。
ブラジルでサトウキビ農園運営からバイオポリエチレン等、バイオ化学品製造までの一貫事業を合弁で行う。

ミナスジェイラス州に2013年以降、年産能力24万klのバイオエタノール工場を複数建設する。
2015年にはこのエタノールを原料に年産35万トンの植物樹脂工場を建設する。植物樹脂工場としては世界最大規模。

名称 Santa Vitória Açúcar e Álcool Ltda
Santa Vitória Sugar and Ethanol Inc.)
所在地 ブラジルMinas GeraisSanta Vitória
事業内容 サトウキビ農園運営、化学品原料としてのバイオエタノール製造事業。
バイオエチレン、バイオポリエチレン及びバイオマス資源からの化学品製造販売事業へ順次拡大予定。
出資比率
(出資後)
Dow50%
三井物産:50%
三井投資額 2億米ドル

 

プロジェクト概要

三井物産とDowにとり、これは北米の電解事業に続く戦略的パートナーシップの第2号案件となる。

2010/7/2 三井物産とダウ、合弁でテキサスで電解事業 

ーーー

SVAAの歴史は20077月に遡る。

Dowは2007年7月、ブラジルのバイオエタノール大手のCrystalsev と共同で、ブラジルでサトウキビからワールドクラスのLDPE工場の建設計画を明らかにした。

Crystalsev はサンパウロ州の砂糖とエタノール製造の9社の販売を担当する会社で、エタノールの輸出ではブラジル最大。
Crystalsevの親会社が
Santelisa Valeである。

MOUによれば、両社はブラジルで合弁会社SVAAを設立して、Minas Gerais州のSanta Vitoria 350千トン能力のLDPE工場を建設、2011年に生産を開始する。
DowのPE技術(DOWLEXT法)とCrystalsev のエタノールのノウハウと経験を統合し、Dowのブラジルの需要家に供給、輸出も考えるとした。

2007/7/27 Dow、ブラジルでサトウキビからLDPE製造

しかし、Santelisa Valeの経営が悪化、DowSantelisa Vale20092月、この計画の延期を発表した。

200910月にフランスのコモディティ企業のLouis Dreyfus CommoditiesがSantelisa Vale を買収した。

Louis Dreyfus は自社の子会社のLDC BioenergiaとSantelisa Vale を統合し、新会社LDC-SEVを設立、13の砂糖とエタノールの工場(圧搾能力 40百万トン)を引き継いだ。
Louis Dreyfusが
60%、 Santelisa Vale株主が18%、他出資者が9%、Goldman Sachsと現地銀行が13%を出資する。

20106月に、DowSVAAの旧Santelisa Valeの持分を買収し、100%子会社としたが、Dowにとっては当初の提携相手で原料供給元を失ったこととなる。

このため、単独で農場経営~バイオ化学品事業を行う資金負担、リスクを避けるため、三井物産と提携したと思われる。

 

 

丸善石油化学は76日、C5系石油樹脂と液状石油樹脂事業から撤退すると発表した。
311日の東日本大震災の影響を受けたもの。

同社では地震発生後、アルコールケトン製造装置で火災が発生した。

同時に停止した第3エチレン製造装置、芳香族製造装置の一部、酸化工チレン製造装置などは44日以降スタートしたが、アルコールケトン製造装置については復旧には最低でも1年間は必要と判明した。

このため、同社は復旧までの期間、同装置の製品のメチルエチルケトン(MEK)、セカンダリーブチルアルコールSBA、ジイソブチレン(DIB)の出荷を停止することとした。

同装置はC4留分のうちのブチレンを原料とする。

MEK塗料溶剤、印刷インキ、接着剤等に用いられる。
2006年に能力を14万トンから17万トンに増強した。

SBAは化学品原料、塗料溶剤等に用いられる。MEKはこれから製造される。

DIBはイソブチレンのニ量化により得られるC8オレフィンで、付加反応、オキソ反応等により数々の有用な誘導体を生じる。
印刷インキやタイヤ添加剤に使用される。(下記参照)

今回撤退するC5系石油樹脂と液状石油樹脂はC5留分を原料とするもので、アルコールケトン製造装置とは別の装置であるが、生産時の副産物の大量の油をこれまではアルコールケトン製造装置で使用していた。

アルコールケトン製造装置の停止の結果、
コンビナートの燃料バランス復旧に数年間必要とし、C5系石油樹脂製造装置の再稼動の見通しが立たない状態にあるため、撤退することとした。

C5系石油樹脂(商品名:マルカレッツ) 横断歩道など交通用塗料の原料 年間販売量は約1万トン
液状石油樹脂(ポリイソペンタン;商品名マルカクリアー) 接着剤原料 年間販売量は約
700トン

いずれも輸入品などで代替しており供給に問題はない。

 


ーーー

丸善石油化学の停止中のアルコールケトン製造装置の製品のうち、ジイソブチレン(DIB)については、大手では世界で生産するのが同社を含め3社で、同社は能力5万トン強で最大である。

INEOS Oligomers
 1961年にBayerBPJVErdochemieが生産を開始。
 その後、
BPBayerErdochemie持分を買収、更にINEOSBPの石化事業を買収した。

TPC(旧称 Texas Petrochemicals)
 同社は元々は1943年に米国政府が合成ゴム製造促進のためにつくったRubber Reserve Co.
 その後、合成ゴム事業は各社に分離され、同社は現在はC
4留分の専業会社となっている。
 
2006年にHuntsmanからMTBEとブタジェンのプラントを購入している。
 
2000年にDIBに進出した。

このDIBに出光興産が参入する。
中国のタイヤ生産の拡大などを背景に、今後世界需要が拡大するとみて、震災前から参入を計画していた。

溶剤を生産している徳山工場のプラントにタンクや配管を追加し、生産設備を整える。年9000トンを生産する計画で、23年内の能力倍増も検討している。

付記

JXエナジーは川崎のプロピレン製造装置で発生する物質を活用し、2006年からDIBを製造し、ガソリン添加剤として自家使用している。
能力は25~30千トン。

同社ではこれを外販することとした。

海江田経産相は7月6日、原発の安全性確保のため、全原発を対象にストレステスト(事故・災害への耐性調査)を行うことを明らかにした。

経産相は、「安全性はすでに確保しているが、地元住民のより一層の安心を得るために実施する」と述べたが、首相は、「従来法では原発の安全性は経産相が判断できるが、新たなルールを作って、あらためて国民が納得できる判断が出るよう指示している」と述べ、ストレステストの実施が再稼働判断の前提になるとの見解を表明した。

報道では首相は経産相に対し、「原発の再稼働は認めない」と繰り返し、6月18日に原発の安全宣言をした経産相を非難したという。

ストレステストの内容は決まっておらず、実施に何か月もかかる可能性があり、その間原発の再稼働は出来ない可能性が強い。

玄海原発2、3号機の再稼働問題で、7月4日に運転再開を了承した玄海町の岸本町長は7月7日、町役場で臨時会見を開き、了承撤回を表明した。

日本では今頃になって(一旦安全宣言をしてから)ストレステストの実施を決めたが、EUでは福島事故発生直後に動き出し、既にテストに入っている。

経産相は「IAEAやEUの知見も参考にする」と述べた。

ーーー

EUは、域内の原発143基のすべてについて6月1日からストレステストを行っている。

311日の福島の事故を受け、この事故を教訓に同様の事故がEUで発生しないよう、すべての原発を再評価するもので、早くも325日に欧州委員会でこの問題を議論し、EUの全ての原発のストレステストを行うことを決めた。

EUは「福島事故で、考えられない事態が起こること、2つの自然災害が同時に起こること、全電源の喪失が起こることを学んだ」としている。

テストは包括的なもので、以下の事態に耐えうるかどうかを調べる。

①天災
 地震、洪水、極端な低温、極端な高温、雪、氷、嵐、竜巻、豪雨、その他

②人の起こす危険(失敗、行為)
 飛行機墜落、原発近辺での爆発(ガスコンテナー、近くでのタンカー爆発)、火災。
 テロ攻撃(飛行機での突っ込み、爆弾)

地震に関しては、操業前に、過去の地震を参考にし、その地域で予想される地震に耐えられるかどうかについてはチェックを受けている。しかし、福島の例で、過去にその地で起こったよりも強い地震がありうることが分かった。
このため、
Richter scale 6に耐えうるとして設計された原発は、それ以上の地震にも耐えられるかどうか、即ち、すべての安全機能が稼働するか、安全に停止できるか、電力の供給は十分か、放射性物質が放出されずに閉じ込められるかどうかをチェックする。
洪水や、他の天災についても同様。

電源に関しては、どんな事態でも、電源がカットされた場合に十分なバックアップ電源を持つこととしている。数日間電源がカットされても大丈夫か、最初のバックアップのバッテリーが動かない場合にどうするかなどにも答える必要がある。

飛行機墜落(災害、テロとも)については、原発の格納容器が厳しいダメージを受けるかどうかをチェックする。
そのため、材質、壁の厚さ、接近する飛行機の重量、スピードなどを検討する。

ドイツは最近の専門家による安全検査の結果、南部にあるビブリス原発など4基が、飛行機の墜落に構造的に耐えられないと判定されている。

爆発、火災についても同様。

このほか、テロ攻撃に対する予防措置が検討されるが、これは各国のセキュリティに関するもので、公表できないという理由で(ストレステストは全て公表される)、「専門家委員会」を別途設置して調査する。

テスト方法については欧州委員会とEuropean Nuclear Safety Regulators' Group (ENSREG) とで協議して決めた。

ストレステストは3段階で行われる。
Pre-assessment
  原発の操業責任者がストレステストの質問に答え、証明する資料や研究、計画を提出する。

National Report
   各国の規制当局が上記回答が正しいかどうかチェックする。

Peer reviews
   多国籍チームが②をレビューする。
   このチームは欧州委員会の
1人と27か国の規制当局から6人の合計7人から成る。現地訪問も行う。

ストレステストは2012年4月末までに完了する。

ストレステストの結果を受け、各国はどうするかを決定する。
その国の責任ではあるが、EUとしては、対応が技術的にか、経済的にかでできない場合、停止されると信じるとしている。
報告は公表されるため、停止しない場合にはその国は国民に理由を説明する必要がある。

欧州委員会はまた、EU域外の諸国(スイス、ロシア、ウクライナ、アルメニア)の原発事故の影響を受けるため、各国と原発の再評価の話し合いをを行っている。各国とも前向きで、ロシアは既に国際的な核の安全のフレームワーク作りの具体的提案を行っている。

欧州委員会は更に、IAEAや途上国に対し、安全レビューや国際的な枠組み作りの協力の用意があるとしている。

付記

アルメニアの原発は「EU全体にとって危険な存在」とされている。

旧ソ連の第一世代型VVER440/V-230タイプの耐震性を改良したV-270型で、Metsamor に2基あった。出力はそれぞれ40.8万Kwで、1号機は1977年から、2号機は1980年から操業を開始した。

1988年12月7日にアルメニアで地震が発生した。
地震による被害はなかったが、原発からスタッフが逃げてしまい、原子炉加熱の危機も生じていたとされる。

旧ソ連閣僚会議はアルメニア原発の停止を決め、1989年に2基とも停止した。

その後、アゼルバイジャンとアルメニアの戦争が起こり、自国に化石燃料をもたないアルメニアは化石燃料をまったく輸入できない状況となった。このため、6年半にわたり、極度の電力不足の状況となった。

アルメニアは1991年末に旧ソ連から独立し、原発の運転再開と新規建設への支援を西側に求めた。
米・仏・露社の技術支援を得て、1995年11月に第2号機の運転を再開した。

EUは2004年までに閉鎖することを求めたが、現在も運転を続けている。

豪州のレアアース開発会社のLynas Corp. を巡って、このところ豪州の新聞に「三菱」の記事が掲載されている。

1.三菱UFJファイナンシャルグループ

三菱UFJファイナンシャルグループ(MUFG)Lynas株の9.99%を取得した。

これはMUFGが6月30日に、保有していたMorgan Stanleyの転換型優先株式の全てを普通株式に転換し、これによりMorgan Stanleyの議決権の約22.4%を保有し、同社を持分法適用関連会社としたことに伴うもの。

両社はLehmanショック時の2008年9月29日に戦略的資本提携で合意し、MUFGがMorgan Stanleyの優先株式を引き受けるとともに、企業金融・投資銀行業務、リテール業務、資産運用業務等の幅広い分野で、グローバルなアライアンス戦略を展開してきた。

本年4月に優先株式の普通株式への転換で合意した。

Morgan StanleyはこれまでLynasの株式購入を行っていたが、豪州の会社法によれば、Morgan Stanleyの株式の20%以上を保有したMUFGMorgan Stanleyの支配株主となり、Lynas9.99%の株主とみなされることとなった。

Lynasについては 2010/10/5 レアアース、米・豪・カザフなど生産拡大 

これについて、現地の報道のなかには、レアアースを求めて日本最大の商社の三菱(商事)Lynasの大株主になったとしているものもある。
「三菱」を混同したもので、実際にはレアアースに関しては、既に双日が同社との間で契約を締結している。

Lynas と双日は2010年11月に、レアアースの日本向け供給、およびLynas のレアアース拡張プロジェクトに関して、戦略的提携を締結することに基本合意し、2011年3月に双日と石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、Lynasへ総額250百万米ドルを出融資することを決定し、10 年に亘って日本の消費量の約3 割にあたる年間約8,500 トン(±500 トン)以上のレアアース製品を長期供給する契約を締結している。

2010/11/25 双日、レアアースの供給・拡張プロジェクトで豪州Lynasと戦略的提携の基本合意

2.マレーシアのレアアース分離プラント

Lynasは西オーストラリア州のMt.Weld 鉱床でレアアースを採掘する。

同社は当初、中国山東省にレアアース分離プラントの建設を計画したが、中国政府による締め付けが強くなったことから、中国を断念し、マレーシア東海岸のPahang 州 Kuantan のGebeng Industrial Area にプラントを建設することとした。

Mt.Weld レアアース鉱床からレアアース鉱物(モナザイト等)を採掘、西オーストラリア州南部のEsperance 港からマレーシアへ海上輸送、分離・精製し、更に最終消費者の要求にあったレアアース製品とした後、米国・欧州・日本などへ販売する計画である。

ここにきて、マレーシアの計画に問題が出てきた。三菱化学の過去の行動によるものである。

計画が発表されると、近辺の住民の間で健康への影響を懸念する声が高まった。マレーシアの抗議団が豪州のLynas本社で反対のデモを行った。

マレーシアでは1979年に当時の三菱化成が35%出資でAsian Rare Earth (ARE)を設立し、1982年にイットリウムなどレア・アースをスズの鉱石と一緒に出るモナザイト鉱などから抽出する事業を開始した。

能力は年産 4200 トンの軽希土類、550トンの重希土類、4400トンのリン酸三カルシウムで、希土類は全て日本に輸出され、日本で分離精製されが、工場はトリウムを含む残土の保管施設を持たず、工場の裏にあった池や地面に野積み状態にしていた。

このトリウムはウランと同じように放射性物質で、日本では 1968年の原子炉等規制法の改正により、その投棄や保管には厳格な法規制が課せられ、1971年には日本での操業はなくなった。同社はマレーシアでこれを放置していた。

工場の目の前には人口1万人が住むBukit Merah 村があった。住民たちの間に健康被害が現れ、住民はAREの操業停止を求めて抗議活動を展開した。

三菱化学は1994年1月、マレーシアからの撤退を決め、問題の工場も閉鎖されたが、廃棄物処理施設の設置工事の契約締結は2009年8月になってからである。

2009/11/14 三菱化学、マレーシアの撤退工場に廃棄物処理施設を設置

今回の抗議はこれが繰り返されるのを恐れた住民とグリーングループが行ったが、これに政治も絡んだ。

2011年末にも予定される総選挙を前に、首相は外国資本の投資を望みつつ、国民の怒りを起こすことも恐れた。

首相は本年初めに、環境面の影響をもとにする反対を受け、石炭火力発電所建設を取りやめた。
Lynasへの反対を受けて、政府は香港のCVM Minerals Perakで計画していたレアアース採掘のFSの覚書を取り消した。

マレーシア政府はLynasに対し、廃棄物処理の詳細計画を提出するよう命じ、それまで操業ライセンスを抑えている、

Lynasは現在建設中の工場のスタートが遅れる可能性があるとしている。

製薬会社225社で構成する医療用医薬品製造販売業公正取引協議会(医薬品公取協)は、製薬会社の医薬情報担当者(MR)による医師への接待にかかわる自主規制を、2012年4月から強化する。

医薬品公取協は、1984年に医療用医薬品の流通適正化推進の一環として、景品表示法に基づき公正取引委員会の認定を受けた公正競争規約の運用機関として設立された業界の自主規制のための団体。

医療用医薬品の供給・販売に際し、公正かつ自由な競争が行われるためのルールを定めた公正競争規約の周知徹底と公正競争規約に関する相談、指導等を目的としている。

接待にかかわる自主規制の見直しは2002年以来で、これまでも「華美過大な接待は好ましくない」としてきたが、過剰接待はなかなか止まなかった。

製薬会社と医師との「癒着」を厳しくチェックする傾向は、国際的な流れになっている。

医薬品公取協では以下のように述べている。

医療における医薬品の購入・選択は、品質と価格および的確な情報に基づく医療機関の適正な判断によって決められるべきであり、医療機関、医療担当者等に対する不当な金品・サービスなどの景品類提供は、この医薬品の適正な選択を歪め、過剰使用・不当使用を招くおそれがあります。

特に医薬品は生命に直接関連する商品であって、最終消費者は医薬品を選択する医師ではなく患者さんであること、その費用には公的財源が使用されていること等から、医薬品購入を誘引する手段として不当な景品類を提供する行為は、他の産業に比べて格段に大きな弊害をもたらします。

更には、薬剤価格の適正な決定を妨げ、薬価基準制度の適正な運営を阻害するおそれも生じます。

今回の改正後は以下の通りとなる。

・ゴルフ、カラオケ、観劇、スポーツ観戦、2次会 禁止
・製薬会社の自社製品にかかわる講演会後の立食パーティー
・講演会や研究会で講演やパネリスト、進行役などを慰労する飲食会
・講演会などの世話人会やアドバイザリー会議などでの飲食
・製薬会社の社内研修会での講師の慰労
1人あたり 2万円上限
・商談や打ち合わせを伴う飲食 1人あたり 5千円上限
・製品説明会などの弁当や茶菓 1人あたり 3千円上限

違反を繰り返したり、悪質な違反の場合には社名や内容の公表や、違約金や除名などの処分を検討する。

ーーー

日本製薬工業協会は6月15日、米Merck & Co., Inc.の子会社のMSDを(現行の)公正競争規約違反で「会員資格停止」措置を決定したと発表した。

昨年10月に「警告」措置を受けたにもかかわらず、同様の事案が発覚したことを重く見て、除名に次ぐ重い処分に踏み切った。
今後6カ月ごとに、MSDから体制改善に向けた活動報告を受け、当面は2年間にわたり指導を行っていく考え。

違反事項は以下の通り。

・インターネットによる血圧値、検査結果データ報告の対価として、商品券を提供
・若手糖尿病専門医を派遣した豪州の研修会で、謝金と旅費・宿泊費などを負担
・ワクチンに関するアドバイザリーパネルで役割のない参加医師に謝金を支払
・コレステロールに関するアドバイザリーパネルで役割のない参加医師に謝金を支払

これら4件の事案について、同協議会は「調査・研究委託、仕事の依頼の対価として、金銭を提供したかのような形を取っているが、実体を伴っていない」と指摘した。


目次、項目別目次  

 http://www.knak.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。

各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。

原油、ナフサの価格情報は http://www.knak.jp/


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