主要企業の2014年3月決算 - 三井化学 、東ソー、旭化成

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1.三井化学 

石化の増益が大きく、増収増益となった。 基礎化学品(フェノール、高純度テレフタル酸など)とウレタンは赤字が続く。

同社はこれら赤字製品の再構築を行っているが、再構築費用として257億円の特別損失を計上し、当期損益は251億円の赤字となった。

単位:億円 (配当:円)
  売上高 営業損益 経常損益 当期損益   配当
中間 期末
2013/3 14,062 43 92 -81 0.0 3.0
2014/3 15,660 249 225 -251 3.0 0.0
前年比 1,598 206 133 -170 3.0 -3.0
2015/3 16,800 350 310 120 0.0 3.0

 

 

営業損益対比(億円)           
  2011/3 2012/3 2013/3 2014/3 前年比 差異内訳   2015/3
予想
数量差 交易条件 固定費他
石化 128 89 77 253 177 51 92 33 195
基礎化学品 204 86 -189 -174 15 -23 -6 44 -90
ウレタン -90 -146 -26 -52 -26 30 -30 -26 10
機能樹脂 72 82 84 119 35 47 26 -38 145
(加工品) 14                
機能化学品 100 116 124 150 25 40 14 -28 165
フィルム・シート   2 -33 9 42 10   32 10
その他 1 1 -6 -6 -0        
全社 -25 -15 12 -50 -62     -62 -85
合計 405 216 43 249 206 155 96 -45 350
石化 :エチレン、プロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレン
基礎化学品 :フェノール、ビスフェノールA、高純度テレフタル酸、ペット樹脂、エチレンオキサイド


石化の増益は、売上増、交易条件の改善、ナフサ価格上昇での在庫評価益、連結子会社決算期統一(15ヶ月の業績取り込み)による。
 

特別損益として、ポリウレタン材料事業とフェノール事業の事業再構築費用 257億円を計上した。

三井化学は2月6日、ポリウレタン材料事業とフェノール事業、高純度テレフタル酸(PTA)の再構築を発表した。
この時点では再構築費用を206億円としたが、第4四半期で更に51億円を追加した。

ポリウレタン事業:

 鹿島工場  2016年12月末 閉鎖
  TDI(年産117千トン) 停止
  無水マレイン酸(32千トン)、フマル酸(151千トン) 停止、事業終了
  特殊イソシアネート群(2400トン) 大牟田工場に生産移管
  
 大牟田工場
  MDI(年産60千トン) 停止  2016年12月末
  特殊イソシアネート群の大型プラント(5000トン)新設 2015年10月稼動

フェノール事業:

 千葉フェノール(フェノール 250千トン、アセトン 80千トン) 2014年9月末に停止、解散 
 市原工場のビスフェノールA(90千トン) 2014年3月末に停止
 シンガポールのビスフェノールAの1基 70千トンを停止

高純度テレフタル酸事業:

 インドネシアのJV P. T. Amoco Mitsui PTA Indonesia 持分をBPに売却 (売却益を計上した模様)

2014/2/10 三井化学の事業構造改善計画 

 

2.東ソー

増収増益となった。

南陽のVCM工場がフルに稼動し、クロルアルカリが数量差益で黒字になった。

単位:億円 (配当:円)
  売上高 営業損益 経常損益 当期損益   配当
中間 期末
2013/3 6,685 245 336 169 3.0 3.0
2014/3 7,723 416 495 296 3.0 3.0
前年比 1,038 171 159 127
2015/3 8,100 460 450 520 5.0 3.0

 

 

営業損益対比(億円)           
  2011/3 2012/3 2013/3 2014/3 前年比 差異内訳   2015/3
予想
数量差 交易条件 固定費他
石油化学 104 125 105 148 42 15 19 9 118
クロルアルカリ -35 -100 -16 39 55 88 14 -47 57
機能商品 203 131 90 192 102 31 70 1 240
エンジニアリング 36 57 44 13 -31 -30   -1 22
その他 27 24 22 24 2 4   -2 22
合計 335 237 245 416 171 108 103 -40 459


2011年に爆発事故を起こした南陽のVCM工場は、第1VCMプラント(年産能力:25万トン)が2012年5月に、第3VCMプラント(年産能力40万トン)が2012年7月に再開した。

 

3.旭化成

増収増益となった。

ケミカルズ、エレクトロニクス、医薬の増益が大きく、住宅も好調。

単位:億円 (配当:円)
  売上高 営業損益 経常損益 当期損益   配当
中間 期末
2013/3 16,666 920 951 537 7.0 7.0
2014/3 18,978 1,433 1,429 1,013 7.0 10.0
前年比 2,311 514 477 476 - 3.0
2015/3 20,160 1,500 1,510 900 8.0 9.0


 

営業損益対比(億円)           
  2011/3 2012/3 2013/3 2014/3 前年比 差異内訳   2015/3
予想
数量差 売値差 うち為替差 コスト差他
  ケミカルズ 644 445 229 389 160 37 497 495 -374 500
繊維 42 31 40 86 45 9 70 60 -34 90
  住宅 365 463 543 630 87 95 75   -83 560
建材 21 18 40 55 15 11 5   -1 50
エレクトロニクス 143 64 28 142 114 63 46 154 5 150
  医薬・医療 70 88 159 303 143 119 58 58 -33 290
クリティカルケア     -37 -35 1 81 -3 1 -77 5
その他 17 30 22 17 -5 1     -6 15
全社 -72 -97 -105 -153 -48       -48 -160
合計 1,229 1,043 920 1,433 514 416 748 768 -651 1,500

2014年度より、ケミカルズ・繊維、住宅・建材、エレクトロニクス、ヘルスケア(医薬・医療+クリティカルケア)の区分となる。


特別損益では、ケミカル事業における水島地区エチレンセンターの集約(旭化成のエチレン廃棄など)および国内石油化学事業の基盤強化などによる事業構造改善費用 225億円を特別損失に計上した。

2014/2/27  旭化成と三菱ケミカル、水島地区エチレンセンター集約で合意 

なお、特別利益に 受取損害賠償金 535億円がある。

旭化成ファーマが開発したRho-kinase 阻害剤「ファスジル」のライセンス契約に関連して、スイスのActelion社およびその関連会社・役員を被告とする損害賠償請求訴訟で、2014年3月にカリフォルニア州最高裁判所から勝訴確定の決定が下された。

2011/8/24  旭化成、医薬品開発中止に対する損害賠償請求の第一審で勝訴 の付記

 



 

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