Noble Energy 、シェール開発の Rosetta Resources を買収

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米独立系石油会社 Noble Energyは5月11日、 米国のシェール開発のRosetta Resources を21億ドルで買収すると発表した。

21億ドル相当の全額株式交換でRosettaを買収、Rosetta の約18億ドルの負債も引き継ぎ、買収総額は約39億ドルに達する。
Rosettaの株価に28%のプレミアムを乗せた勘定となり、Rosettaの株主はNobleの株の9.6%を所有することとなる。

原油価格の低迷で資金繰りが悪化していたRosetta を実質的に吸収する。
Rosettaは積極的に権益を獲得したことで、2014年の売上高は13億ドルと前年比 1.6倍に拡大したが、投資が先行して手元資金が急減、負債が18億ドルに膨らんでいたところに、長引く原油価格の低迷が追い打ちをかけ資金繰りが悪化していた。

今回の買収で、NobleはRosettaが保有する全米屈指のシェール鉱区で知られるテキサス州のEagle FordとPermianの権益を初めて獲得する。Nobleでは「米国でも最も優良な2つの鉱区での権益は保有資産の質を高めてくれる」 としている。

RosettaはEagle Ford Shaleに50千エーカー、Permianに56千エーカー(Reeves County のDelaware Basin に46千エーカー、Gaines CountyのMidland Basinに10千エーカー)の liquids-rich shale の権益を有している。

2015年の第1四半期には原油換算日量66千バレルを生産しており、2014年末の確認埋蔵量は282百万バレルとなっている。生産量の60%以上が液体である。
Nobleでは今後5~6年にわたり、年間15%の生産の伸びを見込んでいる。

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1932年設立のNoble Energyは世界中で石油とガスの開発を行う独立系のエネルギー会社で、主たる開発場所は 米国のMarcellus shale とNiobraraシェール及びメキシコ湾深海と、西アフリカと東地中海その他。

2014年の販売量は原油換算 日量298千バレルで、内訳は次の通り。

内訳 米国 西部 Niobrara shale
米国 Marcellus shale 米 メキシコ湾深海  
 
西アフリカ 東地中海



原油価格の値下がりでシェール業者の倒産も増えている。

本年1月初めにテキサス州でシェール開発を手掛けるWBH Energy がChapter 11を申請した。

3月にはQuicksilver Resources Incが、その後、 BPZ Resources Inc.、Dune Energy Inc.、Endeavour Operating Corp、Cal Dive International Inc. が相次いでChapter 11を申請した。

4月30日には、ERG Resources LLC(旧称 Energy Reserves Group L.L.C.) がChapter 11を申請、資産をオークションにかけることとした。

 


 

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