米下院、憲法修正25条の発動求める決議を可決

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米下院は1月12日夜、民主党が提出した「米憲法修正25条を適用して大統領を解任するようペンス副大統領に要求する決議案」を可決した。 共和党から1名 Adam Kinzinger 議員)が賛成、5名が棄権した。

賛成 反対 棄権 合計
民主党 222 0 0 222
共和党 1 205 5 211
合計    223 205 5 433

下院は2議席が未定
ルイジアナ州 5 区 は決選投票で勝利した議員が12月29日に新型コロナで死去し、空席になった。2021年3月20日に選挙が行われる。
ニューヨーク州22区は小差(現在 0.009%の差)のため裁判になっている。(当局のミスで選挙人登録ができず、無効となった票の扱いなど)

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トランプ大統領とペンス副大統領は1月11日、ホワイトハウスの大統領執務室で会談し、1月20日までの任期を勤めあげることを確認した。

大統領は任期終了前に退任するつもりはなく、副大統領も修正25条を発動させてトランプ氏を免職するつもりはないとした。

大統領は1月12日に記者団に対し、1月6日の抗議集会でに演説した内容について、「不適切なところは一切ない」と断言した。2度目の大統領弾劾について、「政治史上で最大の魔女狩りが続いている。全くばかげている」と切り捨てた。

民主党は副大統領に、修正25条発動決議の可決後 24時間以内に大統領を罷免するよう副大統領に迫っていた。

しかし、副大統領は1月12日の投票の数時間前にペロシ議長宛ての修正25条発動拒否のレターを公表した。残り任期が8日しかなく、意味がないとしている。

"With just eight days left in the President's term, you and the Democratic caucus are demanding that the Cabinet and I invoke the 25th Amendment.
I do not believe that such a course of action is in the best interest of our nation or consistent with our Constitution."

これを受けて、民主党は13日に下院で弾劾決議案の採決を行う。2019年12月の弾劾訴追 に次ぐもので、これまでに弾劾訴追を2回受けた大統領はいない。

共和党内ではトランプ大統領の求心力は低下しており、少なくとも4人の共和党議員が弾劾に賛成票を投じる考えを示した。

既報のとおり、下院で決議しても、バイデン政権が指名する政府高官の承認や新型コロナウイルス対策を優先するため、上院への送付を遅らせる可能性が高い。

(報道によると、Biden次期大統領は共和党のMcConnel上院総務に電話し、弾劾と通常審議を (例えば午前と午後に分け)並行して行う「分離審議(Bifurcatiion)」の可能性について話し合ったという)

2021/1/12 民主党、トランプ大統領弾劾決議案を下院に提出 

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