建設アスベスト訴訟、企業責任が確定 京都訴訟で最高裁決定

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建設現場でアスベストを吸い込み健康被害を受けたとして、京都府内の元建設作業員や遺族ら27人が国と建材メーカーに総額約10億円の賠償を求めた集団訴訟の上告審で、 最高裁第1小法廷は1月28日付で、原告24人に対する国とメーカーの上告を退ける決定を出した。

原告のうち、屋外で作業していた1人の遺族の原告3人については国・メーカー2社の上告を受理し、3月22日に弁論を指定した。これについては結論が覆る可能性がある。

2020年12月の最高裁判決では、(屋内での)建築作業現場で働いていた大工等に国の責任を認めた。

建材メーカーの責任については、大工、電気工など20の職種につき、12社の責任に関して弁論を開くとしており、メーカーの責任がないとした高裁判決が見直される可能性がある。

いずれの決定も国やメーカーの責任を認めた具体的な理由は書いていない。
第一小法廷は今後、東京や大阪、神奈川など計4件の訴訟について一括して判決を出す見通しで、国の責任とあわせ、どういった場合にメーカーに賠償を命じることができるか、統一判断を示すとみられる。


全国で起こされている「建設アスベスト訴訟」で高裁判決は下記の通り。
  (〇は有罪、Xは無罪、一人親方の〇は補償対象、Xは補償対象外)

    メーカーの責任 一人親方への責任
最高裁第一小法廷 横浜地裁 東京高裁 2017/10   X   労働関係法令が保護対象とする「労働者」には当たらず、国は賠償責任を負わない。
東京地裁 東京高裁 2018/3 X  「健康被害との因果関係が立証されていない」 〇  建設現場で労働者とともに作業に従事
最高裁 2020/12 2021/2/25に弁論
京都地裁 大阪高裁 2018/8   〇  労働安全衛生法には「労働現場で生じる健康障害について労働者以外の保護を念頭に置いた規定がある」
最高裁 2021/1
屋外作業1名:3/22に弁論
大阪地裁 大阪高裁 2018/9   〇  労働安全衛生法上の保護対象ではないが、国の違法行為があれば保護されるべき
福岡地裁 福岡高裁 2019/11   契約形式に違いがあるだけ
横浜地裁 東京高裁 2020/8   他の労働者と同等であり、国は一人親方にも安全を守る法的義務がある


詳細は  2018/9/5 建設石綿訴訟の控訴審、原告全面勝訴 

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