広島高裁、2020年の伊方原発3号機運転差し止め命令を取り消し

| コメント(0)

四国電力伊方原発3号機の運転差し止めを命じた広島高裁の仮処分決定を巡り、四国電が決定の取り消しを求めた異議審で、広島高裁は3月18日、異議を認めて再稼働を容認する決定を出した。
3号機は現在、テロ対策施設の工事を進めており、10月末にも再稼働する見通し。

付記

四国電力は6月16日、伊方原発3号機を10月12日に再稼働させると発表した。営業運転の開始は11月12日。

再稼働の条件となるテロ対策施設が10月5日に完成し、再稼働に向けた環境が整う。

仮処分を申し立てたのは伊方原発から50km圏内にある山口県東部の島の住民3人で、原発近くの活断層や阿蘇山の噴火のリスクを主張した。

山口地裁岩国支部は2019年3月15日、仮処分申請を却下した。

活断層については、音波探査で、十分な調査が行われていると認定、佐田岬半島沿岸部には「 活断層が存在するとはいえず、基準地震動の評価に不合理な点はないとした。

阿蘇については、運用期間中、巨大噴火の可能性が十分に小さいと判断できる とした。

住民側の即時抗告審で広島高裁は2020年1月17日、「運転差し止め」を命じた。

中央構造線について、四国電力側の調査は不十分で、横ずれ断層である可能性は否定できない。

破局的噴火に至らない程度の最大規模の噴火を想定すべきで、噴出量を20~30立方キロとしても、噴火規模は四国電力想定の3~5倍に達する。四国電力の降下火砕物や大気中濃度の想定は過少で、これを前提とした規制委の判断は不合理とした。

2020/1/20 広島高裁、伊方原発3号機運転差し止め

今回、広島高裁は、「現在の科学的知見からして、原発の安全性に影響を及ぼす大規模自然災害の発生する危険性が具体的に高いとは認められない」とし、運転を認める決定を出した。

海上音波探査を踏まえて原発敷地の2km圏内に活断層はないとした四国電の判断に「不合理な点があると認められない」とした。

阿蘇山の噴火リスクでは「専門家の間でも意見が分かれている。原発の安全性に影響を及ぼす噴火を引き起こす可能性が高いとは認められない」と結論づけた。

ーーー

伊方3号機については、広島市と松山市の住民4人による仮処分申請で、広島高裁が一旦、運転差し止めの決定をしたが、後に広島高裁がこれを取り消している。

2017/3/30
広島地裁
申し立てを却下

新規制基準は最新の科学的知見を踏まえている。
四国電力の基準地震動も、不合理な点はなく、住民が重大な被害を受ける具体的危険はない。

2017/12/13
広島高裁
(即時抗告審)

運転を差し止める決定
阿蘇山が過去最大規模の噴火をした場合は安全が確保されない。

2017/12/15 広島高裁 

四電が保全異議を申し立て

2018/9/25
広島高裁
(異議審)
四電の保全異議を認め、決定を取り消し

阿蘇の破局的噴火については、頻度は著しく小さく、国民の大多数も問題にしていない。想定しなくても安全性に欠けないとするのが社会通念。
破局的噴火以外で火砕流が伊方原発に達する可能性は十分小さい。
2018/10/27

再稼働

コメントする

月別 アーカイブ