FDA、アルツハイマー新薬承認手続きにつき調査を要請

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米食品医薬品局(FDA)のJanet Woodcock長官代行は7月9日、米製薬企業Biogenと日本のエーザイが共同開発したアルツハイマー病新薬ADUHELM(一般名:アデュカヌマブ)について、FDAの承認手続きに疑義が生じたとして、米保健福祉省の監査部門に調査を要請したと発表した。

「現状の疑問を考慮し、承認過程の検証を求めた」と説明した。

米メディアの一部はエーザイ/バイオジェンとFDAがFDAの規範を超えて不適切に接触した恐れを報じている。両社とFDA担当者の間での承認前のやりとりや、承認への影響の有無を評価してもらう狙い。

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2020117日、アルツハイマー病治療薬候補であるアデュカヌマブについて、米国食品医薬品局FDA)の末梢中枢神経系薬物諮問委員会が開催された。
投票の結果、
有効性に対して否定的な見解を公表した。

諮問委員会は、バイオジェンが臨床上の有効性を十分に示せなかったと結論づけている。

賛成 反対 保留
アルツハイマー病治療としての有効性に関する説得力のあるエビデンスを示している 1 8 2
試験がアデュカヌマブの有効性裏付けとなるデンス示しているか 0 7 4
アデュカヌマブの薬力学的効果に関して説得力のあるエビデンスしているか 5 0 6
302アデュカヌマブのアルツハイマー病に対する有効性に関する主要なエビデンスとみなすことができるか 0 10 1


FDA
諮問委員会の提言はFDAによる審査において考慮されるが、拘束力はない。

2019/10/24  Biogenとエーザイ、一旦治験中止したアルツハイマー薬の承認申請へ

FDAは当初、2021年3月に判断するとしていたが、追加データを求め、3か月延長した。

米食品医薬品局(FDA)は6月7日、エーザイと米バイオジェンが共同で開発するアルツハイマー型認知症治療薬候補ADUHELM(一般名:アデュカヌマブ)について、脳内アミロイドβプラークを減少させることにより、アルツハイマー病の病理に作用する初めてかつ唯一治療薬として迅速承認(accelerated approval)したと発表した。

諮問委員会の提言は拘束力はないが、提言に反する承認は異例。

今回の迅速承認は、アミロイドβプラークの減少に対するADUHELM効果を実証した臨床試験のデータに基づくもので、迅速承認の要件として、今後検証試験による臨床的有用性の確認が必要となる。

2021/6/8 エーザイとバイオジェンのアルツハイマー新薬、米で承認

なお、バイオジェンとエーザイはアルツハイマー病の初期段階の患者に重点を絞って臨床試験を実施したが、FDAは迅速承認にあたり、アルツハイマー病の初期段階だけでなく、患者全般を対象にアデュヘルムを承認していた。

バイオジェンとエーザイは7月8日、軽度の認知機能障害または軽度認知症の段階にある患者に使用を限定した。(FDAが変更を承認)

ADUHELMによる治療は、臨床試験において治療開始の対象としたアルツハイマー病による軽度認知障害または軽度アルツハイマー病の患者様において開始する必要があります。これらの病期よりも早期または後期段階での治療開始に関する安全性と有効性に関するデータはありません。



6月7日の承認を受け、諮問委員会で承認に反対票を投じたワシントン大学の神経学者、Joel Perlmutter がFDAが諮問委と追加の協議をせずに承認を決めたことを理由に6月8日に辞任した。

Mayo Clinicの神経学者 David Knopmanは同治療薬の臨床試験に治験責任医師として参加していたため、11月の諮問委の会合および採決への参加を見送っていたが、「FDAによる諮問委の意見の扱い方に非常に失望した」と述べて6月9日に辞任した。

バイオジェンとエーザイは2020年12月10日、アデュカヌマブについて、厚生労働省に新薬承認を申請したと発表している。

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