中国、南太平洋島しょ国と外相会議、安保面の合意はできず

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南太平洋の島しょ国など8カ国を歴訪している中国の王毅国務委員兼外相は5月30日、フィジーで島しょ国9カ国との外相会議をオンラインで開催した。


ソロモン諸島、キリバス、サモア、フィジー、トンガ、バヌアツ、パプアニューギニアの7か国と東ティモールの計8カ国を歴訪
ミクロネシア連邦、ニウエともオンライン形式で会談した。(当初はクック諸島も入った10カ国としていたが、参加していない)
台湾と国交を結んでいるツバル、マーシャル諸島、パラオ、ナウル4か国は除外している。

中国は、数百万ドル規模の援助、自由貿易協定の展望、中国市場への参入機会提供を提案。見返りとして、各国の警察の訓練、サイバー安全保障への関与、政治的関係の拡大、海洋地図の作成、天然資源の利用拡大を求めたという。  

経済面の連携強化などについては一致したが、中国側が求めていた安全保障での協力は合意できなかった。

中国は4月に艦船や軍隊の派遣を認める内容の安全保障協定をソロモン諸島と結んだ。ほかの島しょ国とも安全保障面での協力強化を模索しているが、今回の外相会議ではミクロネシア連邦が反対したとみられる。

ミクロネシア連邦大統領は他の当事国首脳に宛てた書簡で、中国側の提案は一見すると魅力的だが、中国に対し「われわれの地域への参入と支配」を許すものだと警告。提案は「不誠実」であり、中国による政治介入、主要産業の支配、通話や電子メールの大量監視が可能になると指摘した。  

ミクロネシア連邦(とマーシャル諸島、パラオ)は 元米国の信託統治領で、独立後、米国と自由連合盟約を締結しており、南太平洋諸国の中でも米国と特に緊密な関係にある。

中国外務省報道官は記者会見で「各国はより多くの共通認識に達することを目指して努力することに同意した」と述べ、協議を継続する意向を示した。

王毅国務委員兼外相は5月27日にキリバスでマーマウ大統領と会談し、「国交樹立以来、両国関係は発展し、国民に実質的な利益をもたらした」と強調した。キリバスは2019年9月に台湾と断交して中国と国交を樹立、中国はキリバスとも安全保障協定締結に向け交渉を進めている。

またサモア政府の声明によると、5月28日のフィアメ首相と王氏との会談では、経済や技術分野での協定を締結したほか、安全保障についても議論した。

一方、オーストラリアや米国は、中国の影響力拡大を警戒して巻き返しを図っている。バイデン米政権は5月26日、米国主導の経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」にフィジーが加わると発表した。

各国・地域名台湾国交Pacific Islands Forum中国
外相会議
自由連合
盟約
訪問会議
メラネシア パプアニューギニア
フィジー
ソロモン 2019/9断絶
バヌアツ
ポリネシア サモア
トンガ
クック諸島
ツバル
ニウエ
ミクロネシア ミクロネシア
キリバス 2019/9断絶
マーシャル
パラオ
ナウル
東チモール
豪州
NZ
米国

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