Pugang Pharmaceutic Co., Ltd.という会社がインターネットにホームページを開いている。GMP対応の最新鋭の8つの工場を持ち、10カ国以上に支店、営業所をもっており、年間売上高は約25百万米ドル。
実はこれは北朝鮮の朝鮮富強製薬という会社で、漢方薬を製造販売している。
驚いたのは北朝鮮の会社がインターネットにホームページ(http://www.pugangpharma.com/ ハングルと英語、中国語で表示)をもっていることだけではない。
この会社はKorea Pugang Corporation (朝鮮富強会社)というコングロマリットの子会社で、富強貿易、富強オートバイ、富強鋳貨、富強泉水など8つの系列会社の1つである。
朝鮮富強のホームページ(http://www.pugangcorp.com/)では、1979年設立で、資本金は約20百万米ドル、年商は150百万米ドルに達すると記されている。
朝鮮中央日報によると、朝鮮富強の社長のチョン・ジュンフンはチョン・ミョンス前中国駐在大使の息子で、早くから対外貿易にかかわり、数百万ドルの個人資産を蓄積しており、弟のチョン・ヨンフンもディーゼル油輸入を独占しているという。北朝鮮では2002年の「7.1経済管理改善措置」で市場経済原理を部分的に受け入れたが、これ以後、北朝鮮にも大資本家が出現し、それとともに貧富格差が大きくなっているという分析が関係当局と専門家たちの間で出されている。
金総書記は1980年代に広東省を訪問し「社会主義修正主義だ」と批判したのに対し、この1月の訪問時には「広東省で起きた転変を目撃して多くの感動を受けた。広東省がさらに繁栄するよう願う」と述べ、「北朝鮮も中国の改革・開放モデル導入を検討する」とした。
今後、北朝鮮にも朝鮮富強のような会社がドンドン出てくるのであろうか。
参考 7・1経済改善措置の主な内容
①物価および賃金の引き上げ、
②為替レートの現実化および関税の調整、
③企業の自律調整権拡大、
④食糧・生活必需品などの配給制の段階的廃止、個人耕作地の拡大など
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