事業統合会社の2005年度決算

| コメント(0)

ポリオレフィン、塩ビ、PS・ABSの事業統合会社の2005年度の決算(12月及び3月決算)を別紙の通り まとめた。(クリックして下さい)

決算公告しか発表されたものはなく、B/S、P/L以外の記載はないので、詳細は不明である。
(決算公告は探すのが大変で、見つからない会社もある。まさか商法で義務付けられているのをやっていないとは思えないが。)

ポリオレフィン関係では、日本ポリエチレン、日本ポリプロ、サンアロマーは好調で、特に日本ポリエチレンは前年比で大幅増となっている。

それに対して本年度が初年度のプライムポリマーは営業損益、経常損益、当期損益ともに10億円程度の赤字となっている。
統合初年度ということで特別な処理があったのかも分からないが、他のポリオレフィン統合会社と比べて大きな差があり、今後が注目される。

なお、三井化学の連結決算でみると、石油化学(石化原料、PE、PP)では営業損益が前年の254億円から159億円に下落しており、石化では変動費アップが-572億円に対し、値上げは439億円で、差し引き -133億円としている。
(5/17 「総合化学大手 連結決算対比」参照)

塩ビ関係は3社とも黒字である。
この3社は再編により、実質的に大洋塩ビは東ソー、新第一塩ビはトクヤマ、ヴイテックは三菱化学の子会社である。
ヴイテックは電解からの一貫生産で、VCMは自前で、輸出もしているのに対して、大洋塩ビと新第一塩ビのVCMは親会社からの供給であり、仕切り価格にも差があると思われ、直接の損益対比は難しい。

大洋塩ビは1996年スタートの旧会社は精算しており、今の大洋塩ビは2000年4月にスタートした新会社であるが、本年度で累積赤字を一掃している。

新第一塩ビも累積で黒字だが、これは昨年度に60億円の減資をしたことによるもの。
ヴイテックは2年連続の黒字決算だが、累積損失がまだ142億円残っている。

PS、ABSではPSジャパン、テクノポリマーは好調だが、日本ポリスチレン、日本エーアンドエルは累積損失を抱えた状態が続いている。

コメントする

月別 アーカイブ