台湾資本のDragon Group(騰龍グループ、中国語読みでTenglong)は福建省廈門の海滄投資区で輸入PXによるPTA、PETレジン、繊維の生産を行っているが、このたび大規模芳香族生産計画の最終承認を取得した。
13.5億米ドルを投じて、ベンゼン 228千トン、パラキシレン 800千トン、オルソキシレン228千トン製造設備及び発電所、桟橋、タンク、水処理設備その他を建設する。
(投資額が大きすぎるので情報源に再確認したが、事実とのこと)
子会社Dragon Aromatics (Xiamen) Co.(Tenglong Aromatics in Chinese)が担当する。2009年初めにスタートさせる予定で、原料のナフサと減圧軽油(vacuum gas oil )は輸入する。製品PXは隣接のPTAプラント(Xiang Lu Petrochemical:翔鷺石油化学が担当)に供給される。
廈門の海滄投資区はアモイ島対岸にある国務院に認可された大型投資区で、計画上の開発面積は100平方キロメートルある。
Dragon Groupでは2003年に子会社Xiang Lu PetrochemicalでPTA第一期450千トンをスタート、その後2005年までに120万トンまで増設、更にでボトルネッキングで現在能力を150万トンとしている。これまで原料PXは日本や韓国から輸入していた。
同社では更に120-150万トンの増設を検討している。
今回原料プラントの建設が承認されたため、PTA増設が承認されるのは確実とみられている。増設が完成すると能力は300万トン程度となり、1拠点では最大級となる。
(今回のBP珠海ケミカルの増設で増設後の能力は140万トン、BPベルギーもデボトルネッキング後が140万トン、三菱化学の寧波三菱化学は60万トン、三井化学が申請中の三井化学(張家港)も60万トン)
PETレジンについては子会社 Dragon Special Resin Company (Tenglong Special Resin in Chinese)がPET ボトルグレードchips 158,400トンと PET 産業用グレード or ボトルグレードchips 39, 600トンの能力をもつ。
更に繊維については Xiang Lu Chemical Fibre Companyが担当している。
今回の計画が完成すると廈門の海滄投資区で原料PXからPTA、PETレジン、繊維までの一貫生産体制が完成する。
なお、Dragon Group は江蘇省の大手PETメーカー三房巷(Sanfangxiang)グループとの50/50のJV 海倫化学(Hailun Chemical) を設立し、江蘇省江陰で、60万トンPTAプラントの建設を行っている。
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