中国の国家発展改革委員会はこの度、2006年から2010年までの5年間に環境対策に1,750億ドル(約20兆円)の巨額を投じると発表した。毎年のGDPの1.5%以上になる。(中国のGDPは2005年で2兆2257億ドル)
資金は水質汚染対策、都市の大気環境改善、廃棄物処理、土壌浸食対策、地方の環境改善に使用される。
このうち、225億ドルで10の河川沿いに合計日量40百万トンの下水処理施設が建設され、都市排水を処理する。また250億ドルを投じて産業排水処理施設が建設される。
また資金の一部は113の大都市の二酸化硫黄を減らすのに使用される。このほか、31の省レベルの廃棄危険物処理センターや、核廃棄物処理設備が建設される。
中国ではこの20年間の経済成長に伴い、環境汚染もひどい状態になっている。大気汚染が進み、世界の最もスモッグ被害のひどい30の都市のうち20が中国にある。化学品の漏洩で飲み水が汚染され、放棄廃棄物で疫病のおそれが出ている。全国で12百万トンの穀物が重金属で汚染されていると言われている。
今回の政策は過去の被害をある程度回復するとともに、今後の発生を防ぐ狙いをもっている。
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