タイで年産100万トンエチレン建設

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東洋エンジニアリングは2日、PTT ポリエチレン社(PTTPE)がラヨン県・マプタプットに新設する年産100万トンのエチレン製造設備を受注したと発表した。米国ABBルーマス社の技術をベースに、設計から工事/試運転までのEPC業務を実施する。

PTTPEはPTT(タイ石油公社)傘下の企業で、現在はPTTとPTT子会社のPTT Chemical とのJVであるが、近くPTT Chemical の100%子会社となる。東南アジアで初めてメタロセン触媒を使う 400千トンLDPEを建設中。
PTT Chemical は又、HDPEメーカーでPTTとのJVであるBPE Bangkok Polyethylene)も100%子会社とする。

PTT Chemical は、いずれもPTTが大株主であったNPC(National Petrochemical Corp.)TOC(Thai Olefins) が合併してできた会社で、旧NPCにエチレン461千トン、旧TOCにエチレン685千トン(915千トンに増強中)をもっているが、これに加えて新設のPTTPEで100万トン設備を建設する。当初の案はエチレン41トン、LDPE 30トンであったが、エチレン100万トン、LDPE 40万トンに変更した。

プラントの完成は200910月末を予定している。

タイのエチレン能力は以下の通り。(単位:千トン)

   現状 完成後
PTT Chemical  1,146  1,376
 PTTPE    1,000
(PTTグループ合計)  1,146  2,376
ROC (Rayong Olefins Co.)   800  
TPI (Thai Petrochemical Industry)   360  
合計  2,306  3,536

サイアムグループのROCの80万トンエチレンに次いで100万トン系列ができることとなり、大規模化では既に日本を抜いている。

参考 2006/6/8 「タイの石油化学の現状」  

なお、本件はTECの39件目の新設エチレンプラントで、TECにとってタイでは、NPCROCに次ぐ3件目のエチレンプラントとなる。


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