青島麗東石油化学の山東省青島のパラキシレン工場が近く商業生産を開始する。9月に工場が完成したが、中国政府が原料のナフサの輸入を許可。この問題が解決し12月初めからは商業生産を始める。
青島麗東石油化学は韓国GSグループのオーナーの一族のシンガポール法人GSアロマティックスが設立した。2005年にオマーン石油が出資、現在の株主はGSアロマティックス 60%、オマーン石油 30%、現地のRed Star Chemical Groupが10%。
同社の製造能力は、パラキシレン 700千トン、ベンゼン 250千トン、トルエン 150千トン、ラフィネート 113千トン。青東には、ほかに40万坪の土地を確保しており、今後事業拡大に取り組む。
GS Caltex でなく、一族の個人投資で会社を設立したのは、中国では個人投資が有利なためとされている。
GS Caltexは河北省に同社100%の廊坊佳世化学工業(Langfang GS Chemical )をもち、PPやエンプラのコンパウンド2万トンを生産しており、5万トンへの増設を検討している。同社は当初は中国側とのJVでGS Caltex Langfang Plastics Co.と称したが、本年6月に100%子会社とした。Hyundai Motor、Kia Motors、LG Electronics 等、現地進出の韓国企業に材料を供給する。
また、同社は本年2月に中国青島市経済技術開発区でGSガソリンスタンド1号店の起工式と現地法人GS Caltex Qingdao Petroleum の開所式を行った。青島一帯でガソリンスタンドと整備のチェーン事業にも本格的に乗り出す。
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韓国GSグループは2005年1月にLGグループの分離で誕生した。
LGグループは第二次大戦後に生まれた。
最初はクリームなど、家庭用品事業からスタート、名前の売れていた煙草のラッキーストライクからラッキー(楽喜)と名付けた。
クリームの瓶の製造から合成樹脂事業に参入してラッキー化学を設立、更に家電製品製造のためゴールドスターを設立し、グループ名をラッキー・ゴールドスター(Lucky-Goldstar)とした。
その後、グループ名をLGに変更した。
2001年には会社分割で、持株会社LG Chem Investment、石油化学、情報電子材料、産業資材の「LG化学」、化粧品や日用品などの「LG生活健康」の3社体制となった。
2003年11月にLG電線グループが分離し、「LS」グループ(Leading Solution)となった。
2005年1月、LGはLG Corp とGS Holdingsに分離した。
分離に際し、GSの許会長は「LGが取り組んでいる事業領域には少なくとも私の代では進出しないなど、お互いを尊重するほか、事業のシナジー効果に向けLGとGSの間の緊密な協力関係は維持する」とした。
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LG Chem. の中国進出については 2006/9/12 「LG Chem、中国で2工場竣工」 参照
LG Corp とGS Holdings
GE EPS は当初名 LG Energy で、韓国で最初のIndependent Power Producer
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