中国、エネルギー・天然資源関連製品に輸出税

| コメント(0)

中国財務部は先週末、輸出税賦課と輸入税引き下げの規則を発表、11月1日から施行した。エネルギーや天然資源関連製品の輸出を抑え、輸入を促進するのが目的。

輸出税はエネルギーや天然資源関連の110 品目に新たに課せられる。財務部では、エネルギー構造の最適化と天然資源保護を狙うとともに、貿易収支の黒字対策にもなるとしている。

対象と税率は以下の通り。
 ・税率 5%: 石油、石炭、コークス、原油
 ・税率 10%:非鉄金属、リン灰石やレアアース等の鉱物、鉄やスティール製品、木製床材、
割り箸、その他
 ・税率 15%: 銅、ニッケル、その他

 輸出関税表 
http://cws.mofcom.gov.cn/accessory/200610/1162191754309.pdf

割り箸については本年初めから問題となっている。日本の割り箸の年間輸入量は約240億膳で、年間1人当たり200膳の割合となるが、99%が中国からの輸入。中国で森林伐採が制限され、原材料の3割ほどはロシアなどからの輸入材を加工している。このため現地生産者が2005年12月と2006年3月に合計で5割の大幅値上げを要求した。今回は更に10%の輸出税が上乗せされることとなる。


輸入関税は58品目について引き下げる。石油、石炭、アルミナのようなエネルギー、天然資源関連製品については現行の3
6%の輸入関税が03%に引き下げられる。

 輸入関税表 http://cws.mofcom.gov.cn/accessory/200610/1162191715252.pdf


なお、中国政府は9月15日から特定製品の輸出増価税リベートを引き下げている。石炭、天然ガス、オレフィン、シリコン等については、輸出増価税リベート制度を廃止し、強い輸出抑制を行っている。

2006/9/26 中国、輸出増価税リベート変更」参照

コメントする

月別 アーカイブ