Sinopecは8日、四川省成都市政府とBio-energy Project の基本契約に調印した。
両者は四川省のエネルギー需要に対応するため、2006年~10年の間に年産60万トンの燃料用アルコールと、年産10万トンのバイオディーゼル生産設備を建設する。
四川省ではbatata(サツマイモ)やjatropha(ジャトロファ豆)が豊富にあるため、batataを燃料用アルコールの原料に、jatropha をバイオディーゼルの原料に使用する。
jatropha は南アフリカやインドなど広範囲に自生し、乾燥地帯のやせた土地でも生育する。油脂原料としても使用されている。インドではバイオディーゼルの原料として注目されている。
http://www.biomass-hq.jp/foreign/pdf/biomass_india.pdf (写真も)
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中国財政部はこのほど、生物エネルギーと生物化学工業の発展に向けた財政バックアップ政策をスタートさせた。
現在、中国国内の燃料エタノール生産能力は年間102万トンで、ここから年間1,020万トンの生物資源由来のエタノール混合ガソリンが生産されている。同ガソリンの消費量は国内のガソリン消費量全体の20%に達しており、中国はブラジル、米国に次ぐ世界3位の燃料エタノール生産・消費国となっている。
国家発展改革委員会の計画では、生物資源由来のエタノール混合ガソリンの消費量が、2010年には国内のガソリン消費量全体の半数以上を占める見込み。
また科学技術部は、第11次五カ年計画期間に1億5千万元を投じて、国の科学技術支援改革の重大プロジェクトである「農林生物プロジェクト」を実施する。生物エネルギーと生物化学工業の研究・開発を中心に進め、生物エネルギー産業に技術的支援を提供するのが狙い。
曽培炎副総理(中国共産党中央政治局委員)は20日、代替エネルギー開発事業の発展に関する会議を招集し、次のように指摘した。
「従来型エネルギーから新エネルギーに、稀少エネルギーから優勢エネルギーに、化石燃料から再生可能エネルギーにそれぞれ替えるとの構想に従い、エネルギー構造に占める代替エネルギーの割合を段階的に高めていくことが必要だ。
当面は
▽自動車燃料と石油代替品を重点的に発展させ、石炭液化、石炭によるメチルアルコール・ジメチルエーテル・アルケンの生産、石炭利用ポリジェネレーション技術のモデル試験と応用開発をしっかりと実施する
▽アルコール燃料とバイオディーゼルを積極的に発展させる
▽メタンガス・太陽エネルギー・風力エネルギー・水力発電・地熱などの再生可能エネルギーの発展に力を入れ、化石燃料への依存をできるだけ減らし、汚染物質の排出を削減する――ことが必要だ。 」
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