中国でMTO(Methanol-to-Olefin)計画が相次いでいる。
中国陝西省楡林(Yulin)市の楡横工業園(Yuheng Industrial Park)で11月に2つの石炭化学計画がスタートした。
1.陝西新興煤化工公司(Shaanxi Xinxing Coal Chemicals )
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2.Zhonghua Yiye Energy Investment Co. (中化益業エネルギー投資)
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Zhonghua Yiye Energy Investment は香港のBenefit Sales Investment Company と中国の主要ケミカルエンジニアリング会社のChina National Chemical Engineering Group Corp との合弁会社。
このほか、来年には楡林市でもう一つの計画がスタートする。
3.JV (Sino Biopharmaceutical Ltd が43%出資)
原料 | 石炭 |
製品 | メタノール 60万トン エチレン 10万トン プロピレン 10万トン |
スタート | 2009年末 |
投資額 | 632百万ドル |
技術 | DMTO(Dimethyl Ether /Methanol to Olefin)技術 開発:Shannxi New Coal Chemical Science & Technology Development Company Ltd (JVに5%出資) |
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一方、SINOPECはこのほど、四川省達州(Dazhou)市政府との間で、大規模メタノールとMTO(methanol-to-olefin) 建設の覚書に調印した。
中国では石炭ベースのMTO計画が一般的だが、達州市にはSINOPEC所有の巨大な普光(Puguang)ガス田があるため、本計画では天然ガスをベースとする。2007年中に建設を開始する。
原料 | 天然ガス |
製品 | メタノール 180万トン オレフィン 60万トン |
投資額 | 約10億ドル |
技術 | MTO技術 開発:SINOPEC傘下の石油精製研究所(Research Institute of Petroleum Processing) 又は、 DMTO(Dimethyl Ether /Methanol to Olefin)技術 開発:Dalian Institute of Chemistry and Physics (DICP), CAS |
普光ガス田の埋蔵量は3500億m3で、SINOPECでは今後、四川省の天然ガス採集と利用のため88億ドル以上を投入するとしている。
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