インドのEssar グループ、石油化学に進出

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インドのコングロマリットのEssarグループ傘下のEssar Chemicals は今年に入り、相次いで2つのプロジェクトを発表した。

1月22日、Totalの塩ビ・化学品・機能製品部門 Arkema と Essar Chemicals はインドでのアクリル酸とアクリル酸エステルの製造販売の50/50JVのFS実施の覚書を締結した。インドでのアクリル酸の事業化は初めて。ワールドスケールの工場を2010年にスタートさせる計画で、インドとアジア市場を狙う。

更に26日、Eastman とEssar Chemicals は年産15万トンのオキソアルデヒドとその誘導品の製造販売についてのFSの完了と覚書の締結を発表した。

Essar Chemicals の計画はいずれも、Vadinar製油所の製品のプロピレンを利用して高付加価値製品を製造するもの。

Arkema はフランスのCarling と米国 Bayport (USA) にアクリル酸の拠点を持つが、この計画でグルーバルプレヤーとしての地位を強化するとしている。また、Eastmanはこれによりインド市場への進出をしたいとしている。

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Essar Group はインドで急成長しているグループで、製鉄、石油・ガス、電力、モバイル通信、海運、建設など、幅広い活動をしている。グループの資産は60億ドル、従業員は約2万人。

石油・ガス部門のEssar Oils はインドとミャンマーで石油と炭層メタン(coal bed methane採掘を行っている。
製油所は西海岸の
Jamnagar の近郊のVadinarに昨年11月に操業を開始した。能力は1,050万トンで、当面750万トンでスタートし、半年でフル稼働にもっていく。
この製油所の建設は
1996年に始まったが、98年に60%完成した時点でサイクロンの被害を受けて中断、その後も環境問題や資金不足で建設が遅れ、2005年に建設を再開した。120MWのコジェネや港湾、ターミナル設備を備えている。

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付記

2006/6/5 「インドのエチレン計画」でインド国営石油会社(IOCL)がニューデリー近郊のPanipat建設する初のエチレンプラントについて述べた。

Foster Wheeler は25日、IOCLの Paradip製油所計画の基本設計等を受注したと発表した。
インドの東海岸の新しい製油所は原油処理能力 15百万トンで、芳香族とPPのプラントを含んでいる。
能力は石油製品 1050万トン、PP 70万トン、TPA 120万トン、SMが60万トンとなっている。

今回の契約にはParadipの第二期のナフサクラッカー計画の詳細FSの実施も含まれている。
計画では、
エチレン能力100万トンで、HDPE、LLDPE、PP(増設)、MEG等を建設する。

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