台湾の中国石油が中東進出を検討中であることを明らかにした。
台湾国営の中国石油は高雄に日産 270千バレルの製油所と50万トンのエチレンコンプレックスを所有しているが、高雄の石油・石化基地は住民からの公害問題での苦情を受け、2015年までに閉鎖することが決まっている。
* 台湾のエチレンは http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/taiwan-complex.htm 参照
高雄のエチレンは隣接する林園コンプレックスに送付している。
中国石油は、2006年1月に、同社43%出資で誘導品各社との合弁会社 Kuokuang Petrochemical Technology Co (國光石化科技)を設立し、雲林に120億米ドルを投じて、日産30万バレルの製油所とエチレン120万トンを建設することを決めたが、政府認可取得、土地買収に失敗した。
温室効果ガスの増大の懸念から政府の環境アセスメントをパスできず、850戸の漁民の立ち退き交渉もまとまっていない。
このため中国石油では、最後の手段として、サウジか、オマーンか、アラブ首長国連邦に進出し、石化事業を行うことを検討しているという。
中東進出は、これまで中東のどの国とも国交のない台湾にとって政治的な意味合いもある。
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他方、台湾のもう一つのエチレンメーカーFormosa Plastics は以前から浙江省寧波市北崙経済技術特区に石油・石化基地の建設を目指して中国、台湾両政府に陳情を行っている。現在の計画は、年産10百万トンの製油所、120万トンのエチレン、60万トンのプロピレン、及び各種誘導品である。
1月17日に中国国家発展改革委員会の副委員長とFPCのオーナーの王永慶がFPCの寧波計画に関して会談したと伝えられている。
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