Gulf Daily Newsによると、SABICのCEOのMohammed Al Mady が昨年12月、ドバイでインタビューに応じ、インドでエチレンその他のプラント建設の協議をしていることを明らかにした。インドは世界第二の人口の大市場であり、今後需要の増大が期待されるインド市場への供給を狙うとしている。
インド計画の詳細は明らかでないが、2009年から2015年の間に同社の石化能力を約 50%増強する計画の一環である。
SABICではこのため、中国、インド、サウジでの工場建設と、欧州、米国での企業買収を検討している
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SABICは2002年にDSMから石油化学事業を買収し、SABIC Europe として欧州に進出した。
同社は2006年9月に、Huntsman から英国の石化子会社 Huntsman Petrochemicals (UK) Ltd の株式100%を7億ドルで買収すると発表した。(2006/12/29 Huntsman は売却手続き完了を発表)
買収するHuntsman Petrochemicals (UK) は、英国のWiltonに865千トンのエチレンと400千トンのプロピレンのクラッカー、130万トンの芳香族のプラントを有している。Huntsmanは400千トンのLDPEプラントを建設中だが、SABICは150百万ドルを投じてこれを完成させる。
昨年末にはトルコの財閥、Baser Group からPS事業を買収した。同グループはトルコ南部の本拠地、Adana に子会社Baser Petrokimya を設立し、1998年に4万トンのPS工場を建設したが、SABIC はこれに70%出資し、販売を引き受ける。
SABICはサウジのSADAF でSM、PetrokemyaでPSを生産し、主にSABIC Europeで販売している。
今回の買収は規模が小さく、意図も明らかにしていないが、トルコ市場への進出を図るものではないかと思われる。
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昨年11月にはExxonMobil と共同で、サウジでカーボンブラックとEPDM、TPO、ブチルゴム、SBR/PBR等の生産を行うFSを開始したと発表した。
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Madi氏は又、SABICが中国でDalian Shide(大連実德) 及びSinopec との間で石化計画の協議を進めていると述べた。
SABICは2004年6月に大連実徳グループと50/50のJVで、大連市の旅順港に50億ドルをかけて、年産1千万トンの製油所と年産130万トンのエチレンコンプレックスをつくる計画をたてた。(その後、エチレン能力を100万トンに落とした。)
大連実徳は2005年にFSと環境アセスメントを政府に提出している。
Sinopec の天津石油化学 (旧称天津聯合化学) は2005年末に天津市の大港地区で既存の750万トンの製油所を1250万トンに拡張し、エチレン100万トンを新設する計画の承認を受けた。
本計画は最初はダウと中国側の50/50 JVとして計画されたもので、当初はエチレン80~90万トン、LーLDPE、VCM、PVC、SM、PO、PG、エポキシ等を生産する計画であったが、ダウが経済性を理由に撤退した。
その後、天津市は石油化学センターの大型化を検討、外資企業の参加を求めた。サウジアラムコとの合弁説も出た。
SABICも2004年4月にSinopecに対して本計画に関心ありとの意向を示したが、そのときは進展はなかった。
本計画は2005年末にSinopec単独の計画として政府の承認を受けたが、2006年1月のサウジのアブドゥッラー国王の最初の公式訪中を機に、SABICがSinopecとの交渉を再開した。
なお、サウジ勢ではSaudi Aramco が、ExxonMobil、福建煉油との合弁の福建石化計画(Fujian integrated petroleum/petrochemical project)で中国に進出している。
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