Dow Chemical が買収されるかもしれないとの噂で、ミシガン州が大騒ぎになっている。
ロンドンのSunday Express が伝えたもので、Kohlberg Kravis Roberts (KKR)、Blackstone Capital Partners、Carlyle Group などの投資ファンドがチームを組んでDow Chemical 買収を狙っているという。ニュースソースは明らかにしていない。
同紙はグループの目標価格は1株60ドル(2月23日終値の38%増し)程度としており、これが事実なら史上最高の540億ドルの買収となる。
これを受け、インド紙はインドのReliance Industries が60億ドルを手当して、ファンドと組んで買収に参加するのではないかと伝えている。
Relianceはグローバルに石油化学、合成樹脂事業を拡大する機会を探っており、Innovene 買収には失敗したが、GEプラスチックの買収を狙っているほか、ダウと提携してJamanagarの経済特区の新製油所での石化事業計画を実施し、見返りにダウの北米の石化事業に参加する交渉を進めている。
2007/1/16 「インドの Reliance Industries」
Dowは基礎部門(売上の24%のプラスチックと11%のケミカルズ)が原料高騰、値下がりにより収益性が低下しているのを受け、対策としてJV化による“asset light” strategyを進めている。
2007/2/3 「ダウ、PSとPP事業のJV化を検討」
ダウはミシガン州でGM、フォードに次ぐ3番目の大企業で、州内の従業員は約 6,000 人、JVのDow Corningを加えると 8,700 人となる。
もし買収が実現すれば、収益性の低い基礎部門の処分などで、人員整理、工場閉鎖が起こるのではないかとの懸念が強い。
BIG 3の不振が続く中で、1月にファイザーがミシガン州で2,400人をレイオフし、工場閉鎖を行うことを発表したばかり。
ええっ!! という感想です。基礎化学品は、ハンツマンなど、手放される一方です。本当にそうなるのかなぁ…。
久しぶりのヘッドコ-チより