Lyondell、酸化チタン事業をサウジ社に売却

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Lyondell は226日、酸化チタン事業をサウジのNational Titanium Dioxide Company Ltd. 通称 Cristal に売却する契約を締結したと発表した。売却額は負債込みで12億ドル、現金での支払いは10.5億ドルとなる。

2007/2/26 「Lyondell とシノペック鎮海煉油化工、寧波で PO/SM 生産」記載の通り、2004年12月にLyondell Millennium Chemical Equistar を吸収合併し、これらを子会社とした。

合併時のMilleniumの事業と能力は以下の通り。(千トン/年)

TiO2
 Chloride
 Sulfate

  515
  155
VAM   385
Acetic Acid   545

今回、旧Millenniumのうちの酸化チタン事業子会社 Millennium Inorganic Chemicals を売却する。
Millennium Inorganic Chemicalsは能力67万トンで、世界第2位の酸化チタンメーカー。米国に2箇所(Ashtabula, OH と Baltimore, MD)、ブラジル(Camacari)、英国(Stallingborough)、フランス2箇所(LeHavre とThann)及び豪州2箇所(Australindに2つ)の工場を持つ。
なお、酸化チタン以外の旧
Millenniumの事業(酢酸関係、香料、シリカ等)は売却しない。

National Titanium Dioxide  (Cristal) はサウジの企業で、世界で9位の酸化チタンメーカー(商品名 CristalYanbu Al-Sinaiyah 工場で1991年から生産しており、2002年に3万トン増強して10万トンになった。設計能力は18万トン。中東/北アフリカでの唯一のメーカー。
本社はJeddah で、英国とシンガポールに販売拠点を持ち、世界70カ国以上に輸出している。
サウジの石化会社
TASNEE66%、湾岸6カ国が均等出資する Gulf Investment CorporationGIC33%出資している。残り1%は個人投資家。

TASNEEについては 2006/5/13 「サウジの民間ポリオレフィン計画」 参照。
GICはガルフの6国(バーレン、クウェート、オーマン、カタール、サウジ、アラブ首長国連邦)が均等出資する投資会社で、TASNEEにも出資している。

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