OPECは15日、ウィーンで定例総会を開き、現在の原油生産量である日量2,580万バレルを維持することを決めた。欧米の原油先物相場は1バレル60ドル前後で安定しており、追加減産は必要ないと判断した。
イラクを除くOPEC10カ国の生産枠は2005年7月に 2,800万バレルとなったのをピークに、昨年10月20日に11月以降 2,630万バレルとし、12月14日には本年2月以降2,580万バレルに引き下げた。今回はこれを維持する。
東京市場のドバイ原油価格は昨年8月8日に72.30ドル/bbl となったのをピークに急落し、本年1月19日には48.85ドルまで下がったが、その後持ち直し、最近は60ドル弱で推移している。欧米市場も同様である。
問題はナフサ価格で、原油価格と同様に昨年7月14日に691ドル/t と最高値を記録し、本年1月17日には503ドルまで急落している。
しかし、その後は上昇を続け、最近は650ドル近辺となっている。(3/16 は630ドル)
原油価格を$/トンで表示すると、原油とナフサの価格は以下の通りとなり、ナフサ価格が異常に高いことが分かる。
: | 原油 | : | ナフサ | : | 差 | |
2006/7/14 | 656 | 691 | -35 | |||
2007/1/19 | 445 | 513 | -68 | |||
2007/3/13 | 526 | 650 | -124 |
これは日本だけの状況ではなく、NY原油(WTI)とシンガポールナフサ価格の対比でもナフサが異常に高くなっている。
ナフサ高の特別の理由はなく、投機的なものと見られ、今後ナフサ価格が急落する可能性もある。
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