DowがTOBとかけるとの噂で英国の ICIの株が急上昇している。
ICIは 2006/3/7 ICIの抜本的構造改革 記載の通り、既存事業のほとんどを売却し、スペシャリティ化学品を中心とした「新生ICI」に生まれ変わった。
その時点での同社の事業は、既存の塗料のほか、1997年にUnileverから購入した3事業=National Starch、香料(flavours & fragrance) のQuest、油脂化学・界面活性剤のUniqema の合計4事業部門から成っていた。
同社は昨年6月には、Uniqema部門 をCroda International に約915億円で売却した。
そして昨年11月末には香料を扱う Quest 部門をスイスに本拠を置く Givaudan に約2,680億円で売却すると発表した。
売却額は退職年金不足額に充当するほか、負債の返済に充てられた。
2006/11/30 ICI、Quest部門をGivaudanに売却
この結果、同社は塗料事業とNational Starchに事業を集中、負債も縮減した。本年2月にはアナリストが買収の好対象であると述べている。
しかし、何故Dowなのかということは不明である。DowもICIも no comment としており、Dowの Liveris CEOは3月21日に”Big Ban"取引の計画はないとしている。
既報の通り、Dowには投資家による買収説や、基礎部門のJV化説が出ている。
なお、2日目もICIの株価は上昇したが、これはDowに続いて、インドのRelianceもTOBをかけるのではとの噂によると言われている。
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