旭化成、中東でのアクリロニトリル事業化を検討

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旭化成の蛭田史郎社長は5日の経営説明会(「Growth Action - 2010」の進捗状況)で、2012年頃に中東でアクリロニトリルを生産する方針を明らかにした。

アクリロニトリルは同社の主力事業の一つで、Ineos Nitriles(旧BP Chemicals)を抜いて世界No.1を目指している。

経営説明会資料

世界No.1を目指すAN

v 世界No.2 →No.1を目指す
  -生産能力:年産80万トン、シェア14%
v 世界初のプロパン法を開発
  -韓国で実証運転開始(07年1月)
v タイ国PTT社とAN、MMA、アクリル樹脂の共同事業化を基本合意(06年5月)
  -ANはプロパン法20万トンのプラント建設(09年末稼動)
v 中東での事業化検討開始

同社のアクリロニトリルの状況及び上記のプロパン法、タイ共同事業については
 
2007/2/7 「旭化成、世界初のプロパン法アクリロニトリル工場稼動」 参照 

今回は初めて、中東での計画を明らかにしたもので、プロパン法で能力20万ー30万トン規模のものを考えている模様。

説明会で蛭田社長は、質問に答えて、以下のように考え方を述べている。
http://www.c-hotline.net/?module=Viewer&codeAcc=ASAK609488586a58f3be985d488c959382ae

・世界の需要は500万トンで、年2%の伸び。即ち年間需要増は10万トン。
・タイのJV20万トンは2009年末にスタートする。これは2年分の需要増に相当する。
・これから考えると、中東は2012年頃となる。
・投資リスク回避のため、JVでやる考えで、現在進出先や合弁企業の相手を現在選定している。
・リスク減のためのJVであって、Marketing では旭化成が主導権を持つ形でやりたい。
・中東でエチレンコンプレックスのような全面展開は考えていない。得意な分野をやる。

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* バックナンバー、総合目次は
     
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm

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