Solvay、バイオディーゼル副生グリセリンを原料とするエピクロの生産開始

| コメント(0)

Solvayは5日、同社技術での菜種油からのバイオディーゼル生産時の副生グリセリンを原料とするエピクロルヒドリンの生産をフランスのTavauxで開始したと発表した。当初の能力は年10千トンで、需要に応じて簡単に拡張できる。

同社ではエピクロの需要が特にアジアで急速に伸びているため、タイのMap Ta Phut で2009年に100千トンのプラントを立ち上げたいとしている。

グリセリンはバイオディーゼル生産時の副産物で、1トンのバイオディーゼルに対して100kgのグリセリンが副生する。

Solvay Epicerol プロセスは、グリセリンと塩酸から中間体のdichloropropanol を直接合成し、次の脱塩化水素工程でエピクロを生成する。
塩素と水が少なくて済み、廃液も少ないのが特徴で、
22の特許を申請中。

ーーー

Dow もバイオディーゼル副生のグリセリンからエピクロ生産の独自の技術を持っており、Dow Epoxyが上海ケミカルパークで初めて工業化をする。

既報 2006/8/23 「中国でのダウの活動では以下の通り述べた。

まず、江蘇省張家港市の揚子江国際化学パークの既存の工場に世界最大級の10万トンの液体エポキシ樹脂(LER)プラントを建設する。2009年スタートの予定。
同地では2003年5月にスタートしたエポキシ樹脂(converted epoxy resins=CER)
 41千トンのプラントがあるが、これを2008年に34千トン増設し、75千トンに拡大する。
さらに、エポキシ原
料のエピクロルヒドリンの新工場15万トンを新設する。場所については近く発表する。これは2010年スタート予定で、ダウのグリセリン法新技術を採用する。バイオディーゼルの製造で副生するグリセリンを原料とするもの。

同社は本年3月26日、当初、江蘇省張家港市で実施するとした10万トンの液体エポキシ樹脂とともに、15万トンのグリセリン→エピクロ(GTE)のプラントを上海ケミカルパークに建設すると発表した。スタートはともに、2009-2010年の予定。
Dow Epoxy と上海クロルアルカリ及びその子会社の上海天原華勝化工との間で、両製品の製造に必要な原料の供給契約を締結した。

同社の技術もバイオディーゼル副生のグリセリンからエピクロを製造するもので、従来法と比較して、コスト面及び環境面で優位であるとしている。Dowは2006年にドイツのStade工場にGTEのデモンストレーションプラントを建設している。

   ーーーーーー

* バックナンバー、総合目次は
     
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm

コメントする

月別 アーカイブ