米コンパウンド会社 Teknor Apex が蘇州でコンパウンドの生産を行う。アジアではシンガポールのSingapore Polymer Corporation (SPC)を買収し、コンパウンド技術を移転したのに続く。
生産するのは子会社Teknor Apex (Suzhou) Advanced Polymer Compounds Co. で、家電、自動車、建築、エレクトロニクス、医療器具、電線・ケーブル、その他向けに国際規格に合ったコンパウンド(硬質・軟質塩ビやTPE、エンプラコンパウンドなど)を生産する。当初能力は2系列計 14千トンで、2年内に増設する。
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Teknor Apex は1924年に Apex Tire Company としてスタートした。
1949年に電線・ケーブル産業がゴムから塩ビに原料転換するのを機に塩ビコンパウンド生産を始めた。塩ビホース生産から Lawn and Garden 事業が出来た。
1959年には着色料の販売を開始している。
現在、次の7部門を持つ。
・Vinyl
・Thermoplastic Elastomer
・Teknor Color Company
・Chemicals
・Specialty Compounding
・Lawn & Garden
・Commercial Products
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2001年10月、同社はシンガポールのSingapore Polymer Corporation (SPC)を買収した。
SPCはNorsk Hydro とシンガポール開発銀行のJVで、以前はPVCを生産(能力28千トン)していたが、その後レジンの生産を中止し、次のようなコンパウンド等の生産を行っていた。(能力70千トン)
硬質・軟質塩ビコンパウンド、着色料・添加剤マスターバッチ、ポリオレフィンコンパウンド、
スチレン・ポリオレフィンコンパウンド、TPE、その他
SPCは既存製品とともに、Teknor Apex が開発した製品を合わせ供給し、アジアに拠点を持つ多国籍企業に米国と同じ製品を供給した。
Teknor Apex の7部門のうち、Lawn & Garden と Commercial Products を除く 5部門がSPCを通じてアジア進出を行った。
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2004年12月、Teknor Apex は英国と米国でエンジニアリング樹脂コンパウンドを供給する英国のChem Polymer を買収した。
英国2工場、米国1工場で合計能力30千トンを持ち、自動車、家電、電子電機、その他向けに、ナイロン6 &66、アセタール、PBT、PET 等のコンパウンドを供給する。
この買収により、Teknor Apex は技術ベースの幅と活動地域を広げるという長期戦略で一歩を進めた。
同社はまた、Chem Polymer の英国工場で2008年に従来製品の生産を開始する。
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これらにより、Teknor Apex は米国、英国、シンガポール、中国の米・欧・アジア3極で汎用樹脂からエンジニアリング樹脂までのコンパウンドを供給することとなる。
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