注目会社、3月決算概要ー4

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武田薬品工業

営業利益、15年連続最高益、配当年間128円(来期は160円)!
当期利益は移転価格税制に基づく更正処分追徴税 571億円を計上し、なお前期比 増益。

                           単位:百万円(配当:円)

  売上高 営業損益 経常損益 当期損益 配当
連結 単独 連結  単独  連結 単独  連結  単独  中間 期末 年計
06/3 1,212,207  840,230  402,809  345,969  485,354  364,439  313,249  249,361  53.0  53.0  106.0
07/3 1,305,167  869,068  458,500  347,652  585,019  378,377  335,805  219,813  60.0  68.0  128.0
08/3 1,390,000   ー  470,000     585,000      380,000       80.0  80.0  160.0
   
売上高: 前期比 930億円の増収
   うち、為替レートが対米ドル、対ユーロで円安に推移し、為替の影響で前期比 228億円の増収
   
営業利益: 前期比 557億円の増益
   販売費・一般管理費の増 397億円を売上総利益の増で吸収
   
経常損益: 前期比 997億円の増益
   米国での金利アップで受取利息 210億円増
   持分法投資利益増加(前期比 120億円増加の662億円、うちTAPが 610億円)
   
特別損益: 前期比 78億円増益
   武田食品工業の飲料・食品事業をハウス食品とのJVに譲渡(譲渡益 190億円)
   ワイスの株式の一部と三井武田ケミカルの株式を譲渡(譲渡益 171億円)
   遊休不動産売却益 43億円
   (前期も関係会社株式売却益 120億円、厚生年金基金代行返上益 204億円あり)
   
税金: 移転価格税制に基づく更正処分追徴税* 571億円を計上
   
配当: 2007/3月期の年間配当 128円、2008/3月期予想 160円
(信越化学はそれぞれ、70円、80円)

*移転価格税制に基づく更正処分追徴税
  国税庁の更正処分に対し、同社は不服申立て中
   2006/6/29
武田薬品、移転価格税制に基づく更正 

追徴税を支払った時点では、監査法人の判断に基づき、当該追徴税を長期仮払金として処理。
その後、納付者が不服申立て等を行っている場合であっても、一律に全額費用処理する方法に監査法人が意見を変更。
  

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トクヤマ

                                    
  売上高 営業損益 経常損益 当期損益 配当
連結 単独 連結  単独  連結 単独  連結  単独  中間 期末 年計
06/3  263,373  171,189  24,311  17,070  21,493  16,164  13,964  10,762  3.0  3.0  6.0
07/3  292,764  192,693  34,737  27,366  31,672  25,830  18,460  15,528  3.0  3.0  6.0
08/3  309,000  204,000  35,000  27,500  32,000  27,000  20,000  17,500  3.0  3.0  6.0

 
営業損益対比 (億円)
  06/3 07/3  差異
化学品 77 82 5
特殊品 161 258 97
セメント建材他 35 42 7
全社 -30 -35 -5
営業損益合計 243 347 104

特殊品: (05/3の営業損益は 92億円)
 多結晶シリコンの価格是正効果等が寄与

  多結晶シリコンの需要は引き続き旺盛に推移
  前期後半の輸出価格是正、当期初に国内価格是正、
        当期後半に更なる輸出価格是正を実現

ーーー

三菱瓦斯化学

                                    
  売上高 営業損益 経常損益 当期損益 配当
連結 単独 連結  単独  連結 単独  連結  単独  中間 期末 年計
06/3  439,829  326,523  38,970  22,212  50,410  25,777  32,944  14,738  4.0  6.0  10.0
07/3  482,608  355,235  42,220  19,692  61,723  31,478  40,044  20,280  6.0  8.0  14.0
08/3  510,000  370,000  40,000  19,000  55,000  33,000  40,000  26,500  7.0  7.0  14.0

経理処理の変更
1.有形固定資産の減価償却を連結子会社を含め、備忘価額(1円)まで償却に変更 
   当期分 営業損益、経常損益が4億円減少
   過去分 特別損失に88億円計上

   ◎ 税法改正を先取りし、かつ、残存の5%を一括償却 文末参照

2.天然ガス等の開発費
   従来:特別損失
   改正:販売費一般管理費 「天然ガス系」の営業損益 11億円減少

   
営業損益対比 (億円)
  06/3 07/3  差異
天然ガス系 54 25 -29
芳香族 57 74 17
機能化学品 137 172 36
特殊機能材 135 145 10
その他 4 5 1
全社 4 2 -2
営業損益合計 390 422 32
   
天然ガス系化学品
  メタノールは、需給がタイトな状況の中、世界的にプラントトラブルが相次ぎ、市況が高騰。
海外メタノール生産会社の持分法利益も大幅に増加。
  酵素・補酵素類は、コエンザイムQ10の販売価格の大幅下落で減収減益 (2007/5/1 カネカ決算 参照)
  開発費の経理処理変更で従来ベースより 11億円減少
   
機能化学品
  ポリカーボネート、ポリアセタールは原料価格上昇等により若干採算が悪化
  ポリカーボネートシート・フィルムは増収増益
持分法の三菱エンジニアリングプラスチックスも、タイのPC生産会社からの特別配当も加わり増収増益

平成19年度税制改正において、減価償却制度の改正などが盛り込まれた法人税関係法令の改正が行われた。
償却可能限度額及び残存価額の廃止等
2007年4月1日以後に取得をされた減価償却資産
  償却可能限度額(取得価額の95%相当額)及び残存価額を廃止
耐用年数経過時点に「残存簿価1円」まで償却できるようになった。
   
2007年3月31日以前に取得をされた減価償却資産
  取得価額の95%相当額(従前の償却可能限度額)まで到達している減価償却資産については、
翌事業年度(2007年4月1日以後に開始する事業年度に限る)以後において、5年定額償却で残存簿価1円まで償却
 (算式)償却限度額=〔取得価額の5%相当額-1円〕x 償却月数/
60
 

 


* バックナンバー、総合目次は http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm

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