アラムコとダウ、世界最大級の石油化学コンプレックス建設

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サウジアラムコとダウは5月12日、世界最大級の化学品・合成樹脂のコンプレックス(ラスタヌラ総合計画)の建設・運営についての詳細覚書を締結したと発表した。

昨年7月、アラムコが本計画のパートナー候補にダウを選定し、独占的に交渉すると発表し、その後交渉を続けていた。
  2006/7/18 
アラムコの新石油化学計画 

両社は今後、コンプレックスを建設・運営する合弁会社の設立について最終交渉を行う。
合弁会社は両社折半だが、株式の30%を一般公開する。
コンプレックスは 2012-13年のスタートを目指している。

コンプレックスの立地はサウジの東海岸のアルジュベイル南東のラスタヌラ。

同地にあるアラムコ所有のラスタヌラ製油所(55万バレル/日)とジュアイマ・ガス処理工場(いずれも世界最大)から原料ナフサ及びエタンの供給を受ける。

合弁会社は、広範囲の樹脂と化学品を製造する。
エチレン、プロピレン、芳香族の基礎原料のほか、当初にはワールドクラスの
LDPE、HDPE、EO/EG、PO/PG、クロルアルカリ、VCM、ポリウレタン、エポキシレジン、PC、アミン、グリコールエーテルなどを生産する。
最終的には誘導品30プラントで300種の製品を製造し、4,000 人を雇用する。
能力は明らかにされていないが、昨年7月の時点ではエチレン能力は120万トンと噂されていた。

建設費についてはアラムコ社長は 'mammoth' というだけで発表されていないが、業界筋では当初100億ドルと想定された建設費が、昨年7月には150億ドルにアップし、現在では220億ドル(2兆6千億円)に達すると見ている。
(予定では本年初めにもMOUに調印することになっていたが、その後も発表されず、実現性について懸念が生じていた。)

 2007/4/19 
中東の石化計画、建設費アップが重大問題に

 

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