DuPont、Bio-PDOの商業生産開始

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DuPontと英国のTate & Lyle の折半出資による合弁会社、DuPont Tate & Lyle Bio Products, LLC, 68日、テネシー州のLoudon 工場にBodman エネルギー庁長官を迎え、Bio-PDOの商業生産を祝う式典を行った。

同工場は世界で初めて再生可能原料(トウモロコシの糖分:corn sugar) から1,3-propanediol (商品名Bio-PDOをつくる工場で、年産能力45千トン、建設費は1億ドル。昨年11月に生産を開始している。

American Chemical Society は当日、Bio-PDOの開発チームに 2007年のHeroes of Chemistry 賞を授与した。

合弁会社は、DuPont と Tate & Lyle が共同開発した独自の発酵プロセスを導入している。propanediol の生産に必要なエネルギーは石油由来のものに比べ40%低減し、温室効果ガスの排出を20%減らす。

Bio-PDOの用途は多岐にわたり、化粧品、液体洗剤、不凍液やその他グリコールが使用されている分野のほか、不飽和ポリエステルや3GT繊維のDuPont Sorona、最新のDuPont Cerenol (高機能ポリオール)の原料となる。更に新しい熱可塑性エラストマー Hrtrel や自動車仕上げ材も間もなく上市される。昨年11月に販売開始されて以来、新用途が次々と出ている。

Soronaは、様々な用途において他にない数多くの特性を発揮する高機能ポリマーで、カーペット繊維(柔らかい感触と耐久性、優れた防汚性能)、アパレル素材(抜群の柔らかさ、快適な伸縮性、回復力、手入れが簡単、紫外線や塩素にも耐性)、自動車や室内装備、パッケージおよびエンジニアリングプラスチック材など、様々な用途での利用が可能。
これまでは石油ベースの原料で作られていたが、2007年初旬からBio-PDOでの製造が開始された。

DuPontは昨年10月に、Soronaを生産し、アジア全域で販売するため、中国の「張家港 Glory Chemical Industry」 と提携すると発表した。DuPont技術の年産30千トン連続重合設備を2007年第2四半期に商業生産を開始する予定で、原料のBio-PDOは米国から供給する。

現在、Bio-PDOは次の2つのブランドで販売されている。
  
ZemeaTM propanediol   パーソナルケアおよび液体洗剤等の市場向け(高純度、低刺激性) 
  Susterra
TM propanediol  解凍液、不凍液、熱媒体油などの工業用(低毒性、生分解性)

* DuPont Tate & Lyle Bio Products のサイト http://www.duponttateandlyle.com/about_us.html

 

Tate & Lyle 類を使った甘味料、デンプン、精糖、高付加価値食品および工業用原料、およびクエン酸などを扱っており、工業用デンプンでは世界第一位、SPLENDA®スクラロース(高甘味度甘味料)を製造する唯一のメーカー。
過去10年間で同社のテクノロジーの中核をなす発酵技術を確立し、現在では世界有数の発酵メーカーとして4大陸に17の発酵設備を所有している。

DuPont は再生可能なバイオベース素材、先進的なバイオ燃料、省エネ技術、高機能の安全防護製品、代替エネルギー関連製品および技術をはじめとする、製品の開発と商業化を推進している。昨年10月に持続可能性についての新しい公約を明らかにした。

   2006/10/17 デュポン、持続可能性について新たな公約を発表 

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参考 2007/5/8 植物ベースのバイオ製品の開発   

 

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