INEOSは5日、ノルウエーのBorealisの石化事業を290百万ユーロで買収することで合意したと発表した。
買収するのはBorealisのPP(175千トン)とLDPE(140千トン)設備及び Norsk Hydro とBorealis の50/50JVであったエチレン会社Noretyl の50%持分。
Borealis については下記参照。
2006/11/10 OMVとBorealis、オーストリアとドイツで石化増強
Noretyl の能力はエチレンが557千トン、プロピレンが80千トン。
(上記の2006/11/10記事ではエチレン450千トンとなっているが、今回の発表では557千トン)
なお、同様にBorealis のPE能力は270千トンとなっていた。
内訳はLDPE 140千トンとHDPE 130千トン(本年2月現在は110千トン)であるが、HDPEについては2007年2月に廃棄を検討すると発表しており、今回の売却からは除外されている。
既報の通り、INEOS はNorsk Hydro からNoretyl の50%持分を含むポリマー事業を買収するため、今回の買収で INEOSはNoretyl を100%所有することとなり、ノルウエーのオレフィン、電解~PVC、ポリオレフィンの一貫の事業を全て取得する。
2007/5/25 INEOS、Norsk Hydro からポリマー事業を買収
INEOS はNorsk Hydro のPVC事業買収で 既存のEVCの事業を強化するが、今回のBorealisのポリオレフィン事業買収で既存の元 Innovene のポリオレフィン事業の強化を図る。
更に、エチレンの取得で、既存のスコットランド(Grangemouth)、ベネルックス (Antwerp、Lillo、Geel)、ドイツ(Köln、Wilhelmshaven)、フランス (Lavéra)と合わせ、欧州市場を網羅した原料基地を持つこととなる。
INEOS については下記参照
2006/6/14 事業買収で急成長した化学会社
* バックナンバー、総合目次は http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm
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